Design code

毎週土曜 夜

放送内容

2018.02.03 #195

西中千人(にしなか ゆきと)
[ ガラス造形作家 ]

自分で作った青いガラスの器を叩き割る。ガラス造形作家 西中千人の作品はすべて、そこから始まる。割った破片を組み合わせ、溶けたガラスでつなぎ合わせるという独特の手法で、個性的な器を生み出す。

「自分の想像を超えるヒビがかっこいいですね。例えば、まっすぐきれいに割れていたのに、途中で違う方向に小さいヒビが入っていたりする。そういう自分では想像できない形の面白さが好きですね。」

割れたガラスが持つ魅力に魅せられ、気に入ったヒビができるまで何度でも割るという西中。
その作品に込められたデザイン・コードとは…

【ガラスの表情】

「ガラスは、光が当たるとキラキラしてすごく綺麗なんですけど、割れてしまったら危なくて近寄れない。そういうガラスのいろんな表情を表現していきたいです。」

縦に赤い筋が入った作品『焔(ほむら)』。

「ガラスって、作る時はドロドロに溶けて熱いんですよね。その様子を表現するために、作品の上に溶けたガラスを掛けて、溶けたガラスの表情を表現しました。」

ガラスを作り続けて30年。割る時に思うことは…

「自分で一生懸命作ったガラスを割るのは、本当はすごく嫌なんです。でも、新しいものを生み出すためには、今の自分が作ったものでも叩き壊さないと前進できないと思っています。」