放送内容
2017.07.01 #165
VIKI(ヴィキ)
[ 感熱紙アーティスト ]
高さおよそ2メートルの福沢諭吉の肖像画。よく見ると…無数のレシートに描かれている。
生み出したのは、感熱紙アーティスト VIKI。展示会で観客からもらったレシートに、
筆ではなく“アイロン”で描いていく。
「レシートって、熱を加えると色が変わる“感熱紙”と言われる紙が使われていることが多いんです。
そのレシートにアイロンをあてて描いています。細かいところを描く時は、ハンダゴテを使っています。」
描く前、キャンバスにレシートを貼る作業も楽しいという。
「レシートを貼る作業をしながらレシートを一枚一枚見ています。
例えば、4月3日に履歴書を買っているレシートを見ると“大学生がバイトの面接を受けるのかな”とか、5月13日にカーネーションを買ったレシートを見ると“母の日にお母さんに渡すのかな”とか想像しますね。」
様々な人生が詰まったレシートに描くVIKI。
その作品に込められたデザイン・コードとは…
【感情を読み解く】
レシートから人生を思い浮かべるように、
作品を見ていろいろ想像を巡らしてほしいというVIKI。
作品『間際の昼間』に描いた少年は…
「眠そうにも見えるし、悲しそうにも見える表情を描いた作品です。
人間が持っている複雑な感情を表現したいなって思っています。」
描くのに欠かせないのが熱々のアイロンと、もう一つ。
「僕の中に眠る“熱量”。大事ですね。」