Design code

毎週土曜 夜

放送内容

2017.02.18 #146

ipnot(いぷのっと)
[ 刺繍家 ]

光り輝く真っ赤なボウリング玉。実はこれ、刺繍で作ったもの。
作ったのは、ipnot。針と糸だけで様々なものを作り出す刺繍家。

「刺繍するときは光沢感や艶のあるものなど、全く素材感の違う“刺繍でできないだろう”っていうものをモチーフに選ぶことが多いです。刺繍じゃないみたいって言われると嬉しいですね。」

彼女が今、力を入れているのが、500円玉サイズの作品。500色の刺繍糸を使い分け、光沢や陰影をリアルに再現する。

「このボウリング玉だと、赤だけでも10色ぐらい使っています。同じ赤でも微妙に違う色をいれることで立体感が出て本物により近づきますね。」

これまで200以上の作品を生み出してきたipnot。その作品に込められたデザイン・コードとは…。

【点描画】

「玉どめでつくった小さな粒をどんどん集合させていくことで点描画のように一つの絵になるんですね。」

繊細な質感を表現するため、刺繍糸を6分の1に分解した極細の糸で縫い上げる。

「1mmほどの小さな粒を重ねていくことでキレイなグラデーションもできますし、細かい部分もキレイに仕上がります。」

リアリティーを求め、一作品に12時間以上掛けることもあるipnotだが、意外な弱点があるという。

「ミシンとかはまず使えないですし、裁縫は…できないと思います。不器用だと思うんですよ、刺繍以外のことに関しては。」