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毎週土曜 夜

放送内容

2016.08.20 #121

西元祐貴(にしもと ゆうき)
[ 墨絵アーティスト ]

墨を飛ばし、筆を走らせ、一心不乱にキャンバスに向かう男性。完成したのは、“龍”。
描いたのは、西元祐貴。海外からもライブパフォーマンスの依頼が殺到する新進気鋭の墨絵アーティスト。西元には、墨にこだわる理由があった。

「墨の“しぶき”や“かすれ”は、人によって汗や血に見えたりするんです。見た人に色を想像させるというのは墨のおもしろいところですね。」

白と黒で見る者の想像力をかきたてる西元。勝負の世界をモチーフにすることが多いという。

「“躍動”をテーマに描いているので、ボクシングの試合を描いた作品『BOXING』のように動いている人の一瞬を墨絵で表現したいと思っています。」

“手に汗握る瞬間”を切り取る西元の作品。そこに込められたデザイン・コードとは…

【試合】

「僕にとって描くことは“試合”みたいな感じですね。自分に負けられないし、それこそ一発勝負、真剣勝負ですからね。」

描くことは、西元にとってもミスの許されない戦い。

「やっぱり緊張感があると、集中力が増しますね。周りの音とか聞こえなくなっちゃいます。そういう緊張感があるから、鎧武者を描いた作品『YOROI』のように、絵にも躍動感が生まれるんじゃないかなと思っています。」

描き上げた後は、動けないほど消耗することもあるという。

「描いている時は“アーティスト”というより“アスリート”って感覚の方が、僕は近いかもしれませんね。」