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プラプラックス
[ メディアアートグループ ]

2016.1.23

 

プラプラックス(ぷらぷらっくす)
[ メディアアートグループ ]

テーブルの上に置かれた、手のひらサイズの石。
触ってみると奇妙な生物の影が現れる。
生み出したのは、メディアアートグループ プラプラックス。

「子どもの頃、地面に落ちている石を持ち上げたら、虫がウジャーって出てきたことってみんな経験していることじゃないかなと思い、再現してみました。」

石の裏側に取り付けられたセンサーが、人の静電気を感知すると、
天井に設置されたプロジェクターから、映像が映し出される仕組みになっている。

他にも、テーブルの上に様々な日用品が置かれた作品も同じ仕組み…
例えば泡立て器に触ると、泡立て器の影から鳥が飛び出すような映像が流れてくる。

「泡立て器の影を見ているうちに、だんだん鳥かごに見えてきたんです。
“その影から鳥が飛びだしたら素敵だな”と思い作りました。」

影の形から発想するというプラプラックスの作品。
そこに込められたデザイン・コードとは…

【おもちゃの兵隊】

「夜に寝静まった頃、おもちゃの兵隊が動き出すおとぎ話のように、生命がないと思っていたものが実は動き出すという設定で作りました。例えば打楽器のトライアングルの
叩く棒を斜めに立てかけたところ、影が鉄棒のように見えたので、そこに小さい人間が鉄棒にぶら下がって遊んでいるような影を映し出しました。」

 子ども心をくすぐる作品だが、一番楽しんでいるのは作った本人達だという。

「作品を制作していると、僕らが生み出したアニメーションの世界に自分達が入り込んで、その世界で遊んでいるような感覚にはよくなりますね。」