スズキアキコ（すずきあきこ）
[ 植物アーティスト ]

愛を誓う2人のウェディング写真。身につけた蝶ネクタイや帽子、髪飾りは全て植物でできている。生み出したのは、植物アーティスト スズキアキコ。スズキが植物でアクセサリーを作るきっかけとは…。

「ある日、テーブルに四角い形のブロッコリーが置いてあったんです。偶然横にあったパセリを見た時に、“ブロッコリーの両脇にパセリをつけて蝶ネクタイを作ってみよう！”と思い制作してみたんです。」

スズキは結婚式の装飾をメインに、人気ミュージシャン“MONKEY MAJIK”の帽子やブローチの制作までを手掛ける。特徴は、使う植物の種類が多いこと。

「熱帯雨林や高山の植物など、一つの作品に多くの種類を使うことで、普段目にする装飾とは全く違うものができて、見ている人が驚く作品ができると思うんです。作品によって植物の種類や数は違いますが、例えば『髪飾り』を作る場合では、バラ・ハスの実・サマンサクロー（豆）・サラセニア（食虫植物）など全部で14種類の植物を使用して作ります。」

あらゆる植物を組み合わせ、見たことのない世界を生み出すスズキの作品。
そこに込められたデザイン・コードとは…。

【プロポーズ】

「私の作品はプロポーズの言葉のようなものです。人ってすごくきれいな思い出は残りますよね。だから、私はプロポーズの言葉のように一生記憶に残る作品を目指しているんです。」

なんと実際に、プロポーズをしたいという依頼主のために制作した作品があるという。

「色々な種類の植物を使って“Marry me！”（結婚してください！）という言葉を、冷蔵庫の扉に描きました。その扉を開けると、クマのぬいぐるみが座っていて、クマが持っているレモンの上には結婚指輪が置いてあるんです。依頼主の方にはものすごく喜んでいただけました。」

植物の組み合わせによって、思いも寄らない作品が出来上がることも…。

「制作していく中で予想以上に美しくなることが多くて、自分でも“ワッ！”と驚いてしまうんです。飽き性の私にはぴったりですね。」