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サガキ ケイタ
[ アーティスト ]

2015.08.29

 

サガキケイタ(さがきけいた)
[ アーティスト ]

レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」のレプリカと思いきや、近づいてみると、無数の摩訶不思議なキャラクターで埋め尽くされている作品…
生み出したのは、アーティスト・サガキケイタ。
「キャラクターは、考えて描いているわけではなく、ひらめいたものを直感で描いています。ノートにする落書きの延長線上で描いているような感じですね。」

およそ10か月をかけ制作したという縦2メートル、横4メートルの絵画「最後の晩餐」。
隙間なく描きこまれたキャラクターの数はサガキ自身もわからないほど。
「余白が嫌いなんです。生きているように、うごめいているようにしたいので、一枚の真っ白い絵を埋め尽くさないと気が済まないんです。」

正確な技術と根気によって生み出されるサガキの作品。
そこに込められたデザイン・コードとは…

【意識を変える】

「見る人の意識を変える視点によって全然違う世界が見えるっていうのを表現したいなと思っています。例えば、東京の街並みを描いた作品『2010』は、整然とした街並なんですけども、実は近くで見るとごちゃごちゃの感情がうごめき合っているという、都市の本質を描きました。」

アートに詳しくない人が楽しめるのも、サガキの作品の持ち味だという。

「5歳くらいの女の子が“あ!ウサギいる”とか“猫がいる!”とか、一つの絵から色々なものを探してくれたりします。美術という敷居の高さを取り除いて、その人に合った
見方ができる作品かなと思いますね。」