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TOMOYA
[ スプレーアーティスト ]

2015.05.23

 

TOMOYA(ともや)
[ スプレーアーティスト ]

赤、緑、黄色…色とりどりのスプレー塗料を巧みに操り、宇宙空間や海を幻想的に描くスプレーアーティストTOMOYA。

「スプレーで絵を描くと、落書きなのでは…という少しネガティブなイメージが強いと思うんです。でも“キレイな絵も描けるんだよ”というのを知ってもらいたい。」

カナダで見たスプレーアートを独学で身につけたTOMOYA。使う道具は、実に個性的。

「普通に絵を描く際には、なかなか使わないものを使います。“新聞紙”や“鍋のふた”など、画材以外の日用的な物を使って表現できるアートですね。」

わずか数分で作り上げる幻想的な世界。そこに込められたデザイン・コードとは…

【絵が下手】

「周りから絵を描くことを止められるくらい、絵が下手だったんです。」

少年時代、苦手な絵から距離を置いていたからこそ、ルールに縛られない柔軟な発想ができるようになったというTOMOYA。

「例えば、“星が放つ放射線状の光”。これは、スプレー缶を逆さまにして回しながらプッシュする使い方をします。“宇宙空間に佇むビル群”を作る場合には“ヘラ”を使います。スプレーで何層にも重ねた色が乾く前に“ヘラ”で削ることで、ビル群のように見えるんです。作品のモチーフは、どこか特定の場所ではなく、“幻想的な宇宙の風景と神秘的な街並み”。全て自分の想像で描きました。」

絵が苦手だった男がスプレーとの出会いをきっかけに、アートの世界に革命を起こそうとしている。

「普通の絵と同じように家で飾ってもらって、“実はこの絵、スプレーで描いたものなんだよ”という感じで、周りの人を驚かせてほしいですね。」