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鈴木 太朗
[ メディアアーティスト ]

2018.10.27

 

鈴木太朗(すずき たろう)
[ メディアアーティスト ]

黒い板の上にゆっくりと浮かび上がるアルファベット。文字を構成する粒の正体はなんと、水滴。生み出したのは、鈴木太朗。水や光を操るメディアアーティスト。

水滴を使った作品を生み出すきっかけとなったのは…

「雨がザーッと降った時に、ふと見上げると雨粒が光を受けてダイヤモンドみたいにキラキラキラって光っていて、『水ってこんな表情があるんだ!』って感動したことがきっかけです。」

フランスのシャルル・ド・ゴール空港に設置された水槽型のオブジェは、細かい泡が下から浮かび上がり様々な模様を作り出す。

「水族館で、泡が目線より上にキラキラキラキラっと上がっていくのがキレイだと思って作りました。」

身近な自然現象をヒントにする鈴木。
その作品に込められた、デザイン・コードとは…

【子供の目線】

「“子供の目線”っていうのが一番参考になり勉強になるのではないかと思っています。大人になると気付き難くなるけれども、実は日常の中にも小さい感動っていっぱいあるんですよね。」

高層ビルの一室で窓に設置されたアクリル製のオブジェ。円形の容器に水が入ると、外の景色が拡大されて見える。

「雨の日にビニール傘をさして外を歩いていると、傘に降ってくる雨の一粒一粒に景色が写り込むのが見えて、レンズを通して世界がいつもと違って見えているような感覚になりました。」

見落としがちな日常の現象から発想する鈴木。大切にしていることは…

「自分がどれだけワクワクするかが一番大事ですね。“発見したときのワクワクを体感しよう!”という感じです。」