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波戸場 承龍・耀次
[ 紋章上絵師 ]

2018.10.13

 

波戸場承龍・耀次(はとば しょうりゅう・ようじ)
[ 紋章上絵師 ]

複数の円が重なり合うように描かれたアート作品。複数の円の中心をよく見ると、家紋が隠れている。生み出したのは、紋章上絵師(もんしょううわえし)、波戸場承龍・耀次親子。

承龍「もともと家紋は、大小の円を組み合わせて作られています。」

波戸場親子は、「家紋」を描く時の“円の軌跡”をそのまま残し、新たなアートを生み出した。

承龍「筆で家紋を描くときは軌跡を描かないのですが、パソコンで家紋を作った時に、軌跡が残るのを見て、すごく美しいと思って、『紋曼荼羅』(もんまんだら)という名前をつけて作品にしました。」

歴史のある紋から生み出される波戸場親子の作品。
そこに込められたデザイン・コードとは…

【プロセスの美】

耀次「紋自体の美しさを追求したときに、そのプロセスの線も美しくなります。」

496もの円が重なり合い、幻想的な紋曼荼羅は、葉脈が整然と並ぶ、「若松の紋」を描く時の軌跡を利用した作品。

耀次「作品を見る人によっては、『宇宙を感じる』って言われることもありますね。」

左右非対称に配置された252の円は「坐馬(すわりうま)」を作る時の軌跡。

承龍「馬のタテガミは1本ずつの円を回転させて描いています。全体のバランスが綺麗に成立しているところが気に入っています。」

阿吽(あうん)の呼吸で作品を生み出す波戸場親子。
実は…

耀次「身長・体重・靴のサイズ…僕たちは全部一緒です。(笑)」