船原七紗(ふなはら なさ)
[ マスキングテープアーティスト ]
世界的名画 ムンクの「叫び」。よく見ると、絵の表面に花や水玉などのカラフルな模様が描かれている。実は、使っているのは絵の具ではなく、マスキングテープ。
生み出したのは、船原 七紗。マスキングテープで名画をモチーフにした作品を作るアーティスト。
「塗り絵の線画のような下絵に、細かく千切ったマスキングテープを貼って、色を塗っていくようにして作っています。マスキングテープには色々な柄があるので、その柄を生かせるようにしたいなと考えています。」
伊藤若冲の名作「花鳥版画 雪竹に錦鶏図」では…
「鳥の首にある模様を表現するのにちょうど合うと思ったので、お寿司の柄のテープを使いました。」
遊び心あふれる船原の作品。そこに込められた、デザイン・コードとは…
【2度おいしい】
「2度おいしい作品になっています。遠くから作品を見ると、一見 絵画のように見えるんですが、近くで見たときはテープの柄探しができて、楽しめる作品になってます。」
葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」は、近づいて見ると、空の部分に惑星のマスキングテープが貼ってある。
「空には、宇宙や鳥など、空に関連のある柄を使っています。」
マスキングテープの柄があまりに自然に溶け込んでいるため、展示会ではこんなことも…
「『これってテープなの?』と驚いてくださる方は結構多いですね。その時は、内心『よっしゃ!』と思っています(笑)」