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船原 七紗
[ マスキングテープアーティスト ]

2018.06.30

 

船原七紗(ふなはら なさ)
[ マスキングテープアーティスト ]

世界的名画 ムンクの「叫び」。よく見ると、絵の表面に花や水玉などのカラフルな模様が描かれている。実は、使っているのは絵の具ではなく、マスキングテープ。
生み出したのは、船原 七紗。マスキングテープで名画をモチーフにした作品を作るアーティスト。

「塗り絵の線画のような下絵に、細かく千切ったマスキングテープを貼って、色を塗っていくようにして作っています。マスキングテープには色々な柄があるので、その柄を生かせるようにしたいなと考えています。」

伊藤若冲の名作「花鳥版画 雪竹に錦鶏図」では…

「鳥の首にある模様を表現するのにちょうど合うと思ったので、お寿司の柄のテープを使いました。」

遊び心あふれる船原の作品。そこに込められた、デザイン・コードとは…

【2度おいしい】

「2度おいしい作品になっています。遠くから作品を見ると、一見 絵画のように見えるんですが、近くで見たときはテープの柄探しができて、楽しめる作品になってます。」

葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」は、近づいて見ると、空の部分に惑星のマスキングテープが貼ってある。

「空には、宇宙や鳥など、空に関連のある柄を使っています。」

マスキングテープの柄があまりに自然に溶け込んでいるため、展示会ではこんなことも…

「『これってテープなの?』と驚いてくださる方は結構多いですね。その時は、内心『よっしゃ!』と思っています(笑)」