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we+
[ デザインスタジオ ]

2018.03.31

 

we+(ウィープラス)
[ デザインスタジオ ]

LEDライトの下に、透明な板がついた独特な照明。光をつけると、部屋一面に不思議な影が落ちる。影の正体は、透明な板についた“水滴”。この一風変わった照明をデザインしたのは、デザイナー2人のユニット、「デザインスタジオ we+」。

「この照明は水滴の影が変化していく様子や水の揺らめきを楽しんで欲しいですね。板に水滴をつけるときは、水を吹きつけるので、水が垂れて落ちてしまうのがちょっと大変です。」

we+が手掛けた白い水筒。冷たい水を入れると…表面に現れたのは、青い世界地図。

「水の大切さを知ってもらうという意味合いで、地球をモチーフにしました。」

地図が現れる秘密は、温度が低くなると青くなる特殊なインク。すぐに温度が下がるよう薄いアルミニウムを使っている。そのため、水筒なのに保温性はほとんどないという。
少し不便なところがあるwe+の作品。そこに込められたデザイン・コードとは…

【見た目だけでいい】

「見た目だけを追求したモノがあってもいいと思っています。通常のデザインは“機能性”と“見た目”の両方を追い求めていることが多いと思うんですけども、私たちは見た目の美しさを追求していきたいんです。」

美しさを追求した時計には砂鉄を使用。砂鉄を敷き詰めた台の下に、時計のように動く磁石を仕掛けた。磁石に反応して砂鉄が針のように動く。

「時間を知るというよりは磁力によって引き起こされる現象を楽しんでほしいです。ただ砂鉄が台に載っているだけなので壁掛けにはできないですね。」

この時計、簡単には動かせないが、人の心は動かすようで…。

「ご年配の女性の方が、時計を5分くらいずっとご覧になっていて、“すごく心を惹かれて思わず、涙してしまった”とおっしゃって下さって、それはすごく嬉しかったですね。」