玉田多紀(たまだたき)
[ 造形作家 ]
生々しい質感を持った恐竜や動物の模型をダンボールだけで作り出した、造形作家 玉田多紀。作品のモチーフは“生き物”。いかに本物らしく見せるか、独特のテクニックがある。
「ダンボールを水で濡らして皮を作るのが1番のポイントです。ちぎって貼り合わせることで皮膚感が伝わるところが、すごく面白いんです。不要になったダンボールという素材を作品にすることで驚きがあると思うんですよね。」
リアルで表情豊かなダンボールの生き物たち。そこに込められたデザイン・コードとは…
【分身】
「私が作りだす生き物の仕草や表情に、私の気持ちを投影させているんです。」
造形作家としての苦悩や喜びを作品として表現することで、自らの成長を感じ取っていく玉田。
「“臆病なライオン”というタイトルの作品は、ダンボール作家として強気に活動していくけど、本当は悩みもあるんだよ…という自分を表現しました。“失敗を繰り返す陸亀”という作品では、1歩ずつしか進めないけれど少しずつ良い作品を作ろうとする自分に似ていると思い、表現しました。最近はダンボール作家として自信がついてきたので、世界中にいる生き物全てを作ってみたいです。」