内田 望(うちだ のぞむ)
[ 造形作家 ]
鉄でできた牛。その背中にはなぜかバイクのハンドルや計器がついている。
手掛けたのは造形作家、内田望。
「闘牛の突進力というイメージを形にしています。牛はガソリンで走っているわけではないので、燃料計の代わりに体力計をつけました。僕は動物の能力や生態を形にしていきたいんです。」
およそ2か月掛けて作ったクジラの背中には、アンテナが…
「マッコウクジラは音波を使って、コミュニケーションや周りの状況を把握しているようなので、それを分かりやすくするためにアンテナをつけました。」
海外にも熱狂的なファンを持つ内田の作品。そこに込められた、デザイン・コードとは…
【立体的な図鑑】
「能力や生態っていうのは、文字や写真だけでは伝わりにくいと思うので、人間の道具をつけることで図鑑のように感じてもらえたらいいなと思います。」
イメージしづらい動物の能力を、見える形で表現したいという内田。
サメには…
「サメは数キロ離れた音を聞き分けることができるので、集音装置とそれを聞くヘッドフォンを取りつけました。」
フラミンゴの背中には、飛行機の翼やプロペラが…
「フラミンゴって立っているイメージが強いと思うんですけど、実は1000kmくらい飛べる能力があるんです。」
いつも動物の能力について想いを巡らせているうちに、こんな職業病が…
「ホームセンターに行って、日用品や工具を見ると、“これはあの動物に使えるな”と
すべて動物のパーツに見えてしまいますね。」