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狩野 佑真
[ デザイナー ]

2016.10.08

 

狩野佑真(かのう ゆうま)
[ デザイナー ]

壁に取り付けられたネジ。よく見ると…ネジ穴がスマイルのマークになっている。
生み出したのは、狩野佑真。若手のデザイン競技会で入賞を果たした新進気鋭のデザイナー。

「ネジって機能性ばかり追求されてしまいますが、人を笑顔にするネジがあってもいいんじゃないかなと思って作品『スマイルネジ/screw:)』をデザインしました。」

スマイルネジ専用のドライバーまで作ってしまったという本気ぶり。
切れた電球に穴を開け、一輪挿しにした『電球の一輪挿し/Light Bulb Vase』では…

「電球は切れてしまうと廃棄するしかないですよね。それがもったいないと思ったので、一輪挿しにしてみました。」

日用品に新たな価値を与える狩野。その作品に込められたデザイン・コードとは…

【使いやすさより愛着】

「使いやすさより愛着は大切にしています。モノを大切に使ってもらうことをテーマにしているので、モノ自体に愛着がわくようなデザインを考えています。」

棚の中に太い枝をつけた、一見使いづらそうな『枝の収納/Branch Box Shelf』には…

「枝の部分だけモノを置くスペースが無くなってしまいますが、棚の並べ方を自由に変えられるので、並べ方によっては1本の木が棚の中に生えているように見えたりするんです。」

他にも、自転車の形をした自転車スタンド『自転車の自転車スタンド /On bicycle』は…

「駐輪場って自転車の置き方が乱雑になりがちですけど、スタンドの形が自転車というユニークな形をしていると、スタンドに自転車をきれいに並べたくなると思ってデザインしました。」

とにかく人を楽しませたいという狩野。たまに、こんないたずらも。

「販売するスマイルネジの中に、たまに泣き顔のネジをいれるんです。泣き顔のネジはドライバーがないので回せないんですけど、泣き顔のネジを見つけたら、喜んでくれるんじゃないかと思って入れています。」