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杉﨑 良子
[ 新聞紙恐竜作家 ]

2016.09.17

 

杉﨑 良子(すぎざき りょうこ)
[ 新聞紙恐竜作家 ]

変った模様の首長恐竜の模型。実は、新聞紙だけで作られている。
生み出したのは、杉﨑良子(すぎざき りょうこ)。新聞紙と糊だけで恐竜を作り、着色も新聞紙に印刷された色のみで行う。
「牙のようにとがっている部分や毛のように柔らかい表現までなんでも表現できるので、新聞紙はすごく便利ですね。」
新聞紙は使い勝手が良い材料だという。
杉﨑は、恐竜図鑑は見ずに、骨格標本をもとに細部まで再現する。

「図鑑や本に載っている恐竜の復元イラストは、研究者やイラストレーターの推測で描かれることが多いので書籍によって全然違うんです。だから私が作る恐竜には、私なりの解釈を入れたくて、なるべく骨を見て作っています。」
朝刊一部あればどんな恐竜でも作り出せるという杉﨑。その作品に込められたデザイン・コードとは…

【恐竜は自由】

「恐竜は自由であって欲しいですね。図鑑に載っている恐竜の柄は、あくまで作者の想像によって描かれたもので誰も正解を知らないんです。だからこそ自由に作るべきだと思いますね。」

例えば、ティラノサウルスは…

「全体的に青っぽくしてお腹はカラフルにしました。そういう柄もあっていいんじゃないかなと思いますね。他にも、新聞紙の文字をそのまま恐竜の模様にした作品とか自由な発想で作っています。」

新聞紙を柄に使うと時には、こんな偶然が起こることも…
「ステゴサウルスを作って展示をしたら、見に来たお客さんが“腰の部分に腰痛って書いていますよ”って教えてくれたんです。“このステゴザウルス腰痛なの?”って笑っちゃいましたね。」