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ウィーンで活躍した作曲家・指揮者。
豊かな管弦楽法で交響曲・歌曲に多くの名曲を残す。 |
ヴィスコンティ監督の映画「べニスに死す」(1971年)で用いられた第4楽章アダージェットのおかげで人気曲として挙げられるこの「交響曲第5番」は、1901年夏、毎年訪れるウェルター湖畔のマイエルニッヒにある作曲部屋で取り掛かり、1年後の夏、完成しました。ウィーン宮廷歌劇場における監督業務などで、作曲に専念できるのは夏の時期だけでした。
マーラーは生涯10曲(「大地の歌」を含む)の交響曲を書き上げ、未完成のものを1曲残しました。その交響曲は「歌曲」の影響が非常に強くあり、実際に多くの交響曲で声楽を用いていましたが、この「第5番」は、続く「第6、7番」と共に声楽を用いない、純器楽曲による交響曲に立ち戻りました。
この時期は前述の通り、公私共に充実しており、この第4楽章アダージェットもロマンチックなメロディ・ラインから「アルマへのラブレター」という説もありますが、アルマ自身による回想録にはそういった記載がないため、そうではないと言う見方もあります。
そして今回大きく取り上げる第5楽章では、各楽章で印象的に使われたメロディが再登場し、全5楽章を通し、一つの作品だと言う統一感を与えています。第2楽章でも出てくるコラール(賛美歌)が結びとして第5楽章の最後に出てきますが、これは師匠でもあるブルックナーの影響を強く受けています。
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| 指揮 : |
佐渡 裕 |
| 演奏 : |
兵庫芸術文化センター管弦楽団 |

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