楽曲紹介
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10月11日の楽曲紹介

♪1:「交響曲第1番 第4楽章」アルペン・ホルン部分

第4楽章のテーマに入る直前にアルペンホルンの印象的なメロディがあります。これはこの作品が完成する前の1868年、ブラームスがクララ・シューマンへ誕生日祝いに歌詞をつけて贈った旋律でした。下記のような歌詞がついていました。
「山の上高く、谷深く、幸あれ、御身に千回もの挨拶を送る」

作曲 : J.ブラームス
歌 :  青島広志
指 揮 :  佐渡 裕
演 奏 :  兵庫芸術文化センター管弦楽団


♪2:「交響曲第1番」 第1楽章より

ベートーヴェンの「交響曲第5番<運命>」や「第九」を彷彿とさせる、重苦しい苦悩に満ちた序奏で始まります。ティンパニーが同じ音を52回も叩くのが印象的です。

作曲 : J.ブラームス
指 揮 :  佐渡 裕
演 奏 :  兵庫芸術文化センター管弦楽団


♪3:「交響曲第1番」 第4楽章

この「交響曲第1番」は21年もかけて完成させ作品です。有名な指揮者ハンス・フォン・ビューローが「ベートーヴェンの交響曲第10番」と称したほど、ベートーヴェンの作風と類似点の多いのも特徴です。例えば調性はベートーヴェン「運命」と同様、第1楽章がハ短調で始まり終楽章がハ長調となることや、それがすなわち「苦悩から歓喜へ」といった精神的葛藤であること、短い基本動機を使用していることに表れています。特にこの第4楽章のテーマは、ベートーヴェン「交響曲第9番」の<歓喜のテーマ>によく似ています。そういった類似点の指摘はブラームス本人も受けており、「良いものは似るものだ」と返していたそうです。

作曲 : J.ブラームス
指 揮 :  佐渡 裕
演 奏 :  兵庫芸術文化センター管弦楽団


ヨハネス・ブラームス(1833~1897)
ドイツの作曲家。バッハ・ベートーヴェンと並び「ドイツの3大B」と称される。シューマンに見出されるが、その妻クララに生涯プラトニックな愛を捧げた。ベートーヴェンの精神の継承者とされ、ロマン派の中でも古典的な作風なので「ベートーヴェン以後の最大の交響曲作曲家」と呼ばれる。


放送内容

 
Untitled Concert