題名のない音楽会 毎週日曜あさ9時

4月24日の楽曲紹介

♪1:『戦争レクイエム』より「さあ眠ろう・・・楽園へ天使は汝を導かん」
作詞: W.オーデン
作曲: B.ブリテン
訳詞: 新井鴎子
歌: 福井 敬(テノール)
   キュウ・ウォン・ハン(バリトン)
   森 麻季(ソプラノ)
指揮: 佐渡 裕
演奏: 東京フィルハーモニー交響楽団
合唱: 晋友会合唱団
    オーケストラとうたうこども合唱団
1962年作曲。第二次世界大戦時にドイツ軍の空襲によりイギリスの大聖堂が破壊されてしまいました。
その大聖堂が建て直された際の式典の為に作られた作品で、戦争という人間同士の殺し合いを憎み、平和を求め続けたブリテンの想いが込められています。“Let us sleep now(さあ眠ろう・・・楽園へ天使は汝を導かん)”は戦争で傷ついた兵士を、永遠の安息へ誘う楽曲として広く知られている作品です。
♪2:ジュピター
作詞: 吉元由美
作曲: G.ホルスト
オーケストラ編曲: 山下康介
歌: 平原 綾香
指揮: 佐渡 裕
演奏: 東京フィルハーモニー交響楽団
2003年、平原綾香さんのデビュー曲。ホルストのクラシック曲「惑星〜木星」に歌詞をつけて歌い、大ヒットしました。
平原さんはアメリカ同時多発テロの直後にこの「木星」を初めて聴き、この曲に歌詞をつけて「自分の思いを人々に届けたい、平和や今の世界について何か伝えたい」と強く感じ、着想したそうです。
♪3:ヒア・カムズ・ザ・サン
作曲: G.ハリソン
編曲: G.セルシェル
ギター: 村治佳織
ビートルズのアルバム「アビイ・ロード(1969)」に収録。レコード会社での作業に疲れたジョージ・ハリスンが、会社を抜け出して親友エリック・クラプトンの家にいる時に作った作品です。その時の開放感をそのまま表現したそうで、“寒くて長い冬に別れを告げ、暖かい季節が来たことを歓迎する”という温かい歌詞が多くの人に愛されています。
今回はギタリスト村治佳織さんが「太陽が顔を出す日が必ずある」と、応援の気持ちを込めて演奏しました。
♪4:交響詩「フィンランディア」より
作詞: V.A.コスケンニエミ
作曲: J.シベリウス
訳詞: 関忠亮
合唱編曲: 青島広志
指揮: 佐渡 裕
演奏: 東京フィルハーモニー交響楽団
合唱: 晋友会合唱団
フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスが1899年に作曲。当時、フィンランドは長い間、帝政ロシアに支配され圧政(ロシア軍への徴兵・言論への検問など)に苦しめられており、密かに独立運動が起こっていました。この運動の為にシベリウスはフィンランドへの魂を高らかに歌う「フィンランディア」を作曲し、人々の心を奮い立たせたそうです。後に中間部に歌詞がつけられ、合唱曲として歌われるようになりました。「フィンランド第二の国歌」ともいわれ、現在も愛されています。 今回は平和への思いをはせた訳詞で歌いました。