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社長定例会見

早河洋会長兼CEO 吉田慎一社長 会見(3月29日)要旨

2016年3月30日
※2015年度の総括と新年度に向けての抱負を。
早河会長兼CEO:第3四半期の決算内容は増収増益で、通期の見通しも同じ傾向だ。昨年の2月から広告市況が低迷してその影響でスポット収入が大きく落ち込んだが、音楽出版事業が大幅に増えたことと、7月1日から番組制作費を含むコストコントロールをやり、その効果が出始め、なおかつスポットが11月以降順調に推移しているということで、先ほど申し上げたところにつながっている。視聴率は3区分、プライム2を入れるとすべての区分で2位で終了の見込みだが、残念ながらトップとの差は大きく開いている。下期に入って世界野球プレミア12とかフィギュアスケート、ドラマでは「相棒」とか「スペシャリスト」などで差は詰めたが全体として課題は残ったということだ。そのような中で「グッド!モーニング」とか「羽鳥慎一モーニングショー」の早朝帯・朝帯が上昇して全日視聴率を押し上げ、このクールに関して言うと、7.7%という良いレベルに持ってきているのが収穫だ。今年度は色々あったが印象に残っているのは「徹子の部屋」が40周年1万回、ギネスに認定されたこととか、斬新な試みとしては「ミュージックステーション」が10時間スペシャルで高視聴率を獲ったこと。また、木村拓哉さんが当社連ドラ初出演した「アイムホーム」が成功したことなど。それから事業の方では「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭りSUMMER STATION」が1回目を上回る成功を収めたこと。インターネットテレビの「AbemaTV」「AbemaNews」の2つの会社をサイバーエージェントと設立して、この3月1日から12ch先行配信している。動画配信関係で言えば昨年の秋から「Netflix」「Amazon」等のいわゆる黒船の登場でこの種のビジネスの競争が激化しているということで、そのような中で民放連合、キー局連合の「TVer」の取組みに想定外の大きな反応があることも注目している。来年度についてはそういった課題を解決していくことが最優先だが、幸いなことにサッカーの日本代表が、今夜シリア戦で2次予選が終わるが、W杯ロシア大会の最終予選に進出が決まっていて、これが9月から1年をかけて10試合ある。権利が獲得できればWBCやフィギュアスケートなど高視聴率を望めるスポーツ中継が揃っていて、これを起爆剤にトップとの差を縮めていきたい。それから優れたクリエーター、シナリオライターも含めたコラボでドラマの方も企画開発をしていきたいと思っているし、バラエティでも秋元康さんに監修していただく「EXD44」のような新しい挑戦的な仕掛けを準備中で、若手のトライアルをいくつも編成している。こうした取組みが功を奏して秋口くらいから上昇基調に転じてくれればと願っている。それから映画も少し休んだ状況だったが、大作に挑戦する予定だ。いずれにしても16年度から17年度も含めて色々な意味で勝負をかけていきたい。それから「AbemaTV」「AbemaNews」だが、現在12chでテスト配信しており、4月11日の開局からは20ch以上が無料で見られるということをスマホユーザーが分かれば、相当な視聴数になるのではないかと期待している。チャンネルの組み立ては主に若者がターゲットになっていて、パソコンやタブレットでも見られるので多くのアクセスを期待していて、夏から広告を付けたビジネスを本格化させたいと思っている。この事業も結局コンテンツが決め手になるのでユーザーの視聴傾向を把握しながら強化と改善を図っていきたいと思う。「AbemaNews」の方は先日清原被告の保釈の模様をヘリ中継などで生対応したところ、デイリーアクティブユーザーが急上昇して大変良い教材になった。つまりこちらもライブの特性を生かして何かことがあれば選ばれるチャンネルということにしていきたい。あとは地上波、BS、CSに加えてこのAbemaTV事業を始めとしたネット関連ビジネス、それから4K放送、次世代TVなど取組むべきビジネス業務が拡大しているので、この2年余りで40数人中途採用して、秋には合わせて60人規模の緊急対応採用をすることにして、業容の拡大に備えている。大体大雑把に言うと15年度、16年度の取組みはそんなところだ。
※視聴率について
吉田社長:1月クール残り6日の段階で、全日、プライムが2位。ゴールデンが民放2位。プライム2がトップと言うことで今推移している。とりわけプライム2は2015年1月クール以来1年ぶりの1位で推移していて、ご存じの通りこの時間帯で新しい番組を開発しながらゴールデン、プライム帯で飛躍しているようにもなっているので、期待できる数字だなと感じている。平日の報道情報ベルト番組も1月クールは非常に好調に推移していて、「グッド!モーニング」「羽鳥慎一モーニングショー」で対前年比1ポイントを超えるような好調ぶりを見せている。また1月クールはドラマも全体的には民放各社が苦戦する中で当社の作品が上位3作品を独占するという結果になった。ご存じかもしれないが1位が「相棒season14」、2位が木曜ドラマ「スペシャリスト」、3位は人気ドラマの「科捜研の女」ということだった。こういった格好で16年度に勢い良くなだれ込んでいくような流れができているのかなという風に感じている。
平城常務:残り6日となった2015年の年度平均視聴率。現在のところ全日7.2%、ゴールデン10.8%、プライム11.0%、プライム2が6.9%と全区分2位でほぼ終了の見込みとなっている。全日は2012年から4年連続で開局以来6回目の2位。ゴールデンは4年連続、開局以来4回目の2位以上、2012年が1位で、2013年から2位。それからプライムは4年連続、開局以来6回目の2位以上、こちらも12年、13年が1位で、14年、15年が2位。これが年度の最新状況で、同じように下期の視聴率も残り6日で閉まることになる。こちらも全日が7.5%、ゴールデンが11.1%、プライムが11.3%、プライム2が7.1%と全区分2位で終了の見込みとなっている。同じく1月クールも残り6日となった。全日が7.6%で2位、ゴールデンは10.8%で民放2位、プライムは11.1%で2位、プライム2は7.5%で昨年の1月クール以来1年ぶりに1位で終了予定。いくつか番組を振り返ると全日帯では、平日の報道情報ベルト番組が好調で、具体的には「グッド!モーニング」が6時台7時台で前年平均で、1.2ポイント、1.8ポイントでそれぞれ上昇している。「羽鳥慎一モーニングショー」は前年平均を1.5ポイント上回って推移している。高田純次さんの「じゅん散歩」は前年平均を1.3ポイント上回っている。「ワイド!スクランブルは」は第1部が前年平均を1.2、第2部が0.8ポイント上回り、ベルト番組が非常に順調に推移している。また週末の報道情報番組も順調。土曜日の「ANNスーパーJチャンネル」はこの4月から1時間枠を拡大するが、1月クール平均が10.4%と、前年平均を1.4ポイント上回って歴代最高のペースで推移している。「報道ステーションSUNDAY」は1月クール平均9.0%、こちらもこれまでの歴代最高を0.2ポイント上回って推移している。同じように1月クールのドラマは「相棒season14」「スペシャリスト」「科捜研の女」がプライム帯の民放連続ドラマで1位2位3位を占めることができた。これは開局以来初めてのこと。今後の主な放送予定をお伝えする。本日3月29日、「2018FIFAワールドカップロシア アジア2次予選 日本×シリア」が19時から。また4月の改編は来週からスタートする。6日には若手の企画で抜擢された水曜19時の新番組「あいつ今何してる?」が初回2時間でスタートする。また同じ6日には「警視庁捜査一課9係」これも初回2時間スペシャルでスタート。9係はシーズン11となる。それ以外のドラマだと木曜ミステリー「警視庁捜査一課長」が4月14日のスタート、竹野内豊さんの木曜ドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」は21日のスタート、金曜ナイトドラマ「不機嫌な果実」は4月29日のスタートとなっている。バラエティでは先ほど話が出た、秋元康さんが企画監修の「EXD44」と先日3時間スペシャルで放送した「橋下×羽鳥の新番組!(仮)」が同じ4月11日のスタートとなっている。
※営業状況について
吉田社長:2月のセールス実績、営業売上は、タイムが前年比101.3%、スポット115.7%、トータル108.8%となった。タイムは2月は大きな単発番組はなかったが、活況な市況を追い風に計画通りの売上を達成することができた。スポットは、東京地区でも106.1%と大きく伸ばした。当社はCM枠の在庫量が前年以上に確保できたこと、広告会社やアドバタイザーに対して出稿条件の調整を粘り強く交渉ができたことで、東京地区全体の伸びを大きく上回る売上を達成することができた。3月の営業売上は、現状タイムが前年比112%+α、スポットは105%+α、トータル108%+αで推移している。タイムは、3月は「松本清張2夜連続ドラマスペシャル」や「2018FIFAワールドカップロシア・2次予選」等のセールスで、前年水準を上回る売上となっている。スポットだが、3月も市況は好調で東京地区は前年水準を超えてきている。当社も前年以上の売上に積み上がってきている。それから来月4月の売上は、現状で言うとタイムが前年比85%+α、スポット107%+α、トータル97%+αで推移している。タイムは昨年あった「世界フィギュア国別対抗戦」の反動減に加え、アドバタイザーが宣伝予算について状況を見ながら運用する傾向にあるため、レギュラー番組セールスおよび期首単発番組で空枠が多く発生し、前年売上には届かない見込みだ。一方スポットは、東京地区は引き続き活況で、前年以上の出稿が見込まれている。当社も現状ですでに107%の出稿状況となっており、CM枠の在庫が厳しくなっている。その需要をタイムCMに誘導しセールスしていくとともに、タイムとスポットのバランスも検討しながら全体の売り上げ増を目指していく。
※放送外収入について
角南常務:まず株式会社サイバーエージェントと去年4月に共同出資で設立した株式会社AbemaTVおよび株式会社AbemaNewsが行う事業について作業をすすめており、その進捗について報告する。「AbemaTV」については3月1日に一部先行配信という形で、スマートフォンアプリおよびPC版をリリースした。3月1日開始時のチャンネル数は12チャンネルだが、4月11日の本開局に向けて約20チャンネルでの本開局を迎えるべく準備を進めている。すでにダウンロードいただいた方も多くいらっしゃると思うが、テレビのチャンネルを切り替えるようにスワイプしてチャンネルを切り替えるようになっているなど、ユーザーインターフェースについても非常にスタイリッシュなものとなっている。すでに実際に使っていただいている方々からは、想像以上の操作性との評価をいただいている。「AbemaNews」についても3月1日から一部先行配信を行っている。配信開始当初は午前10時から午後3時の5時間配信だったが、3月15日から平日は朝6時から10時間、土日は9時から8時間に拡大している。ストレートニュースでは大学生キャスターも登用し、ストレートニュースのほかエンタメ情報や天気予報などを配信しており、3月17日には清原被告保釈のニュースを警視庁本部前から5時間にわたり緊急生配信を行った。本開局後の速報随時配信や突発ニュース対応、24時間化に向け着々と準備を行っている。また3月25日には4月からのベルト番組「AbemaPrime」の本開局直前スペシャルを先行配信した。こちらも力強い手応えを感じることができた。4月11日の本開局後はストレートニュースの他、月曜から金曜夜8時から9時50分の予定で「AbemaPrime」、それから毎週土曜日夜8時から10時の予定で「みのもんたのよるバズ!」、それから「原宿アベニュー」こちらは平日夕方6時から7時20分まで配信する予定だ。「AbemaPrime」について説明すると、人気お笑い芸人から女優、デジタル・ネイティブ世代を代表する起業家、いま注目を集める敏腕メディア編集長を曜日MCに迎え、テレビ朝日の小松靖アナウンサーとお送りする、尖った企画満載のニュース番組となる予定だ。4月11日から生配信を開始して、現在工事中のテレビ朝日本社1Fのオープンスタジオの完成後はそこから配信を行う。この動画配信専用スタジオは元のイベントスペース「umu」の場所だ。「みのもんたのよるバズ!」は2年半ぶりのキャスター復帰となるみのもんたさんが「世の中を、権力を、ズバッと斬る」をテーマに展開する番組。こちらもテレビ朝日オープンスタジオから生配信を行う。「原宿アベニュー」は原宿の「AmebaFRESH!Studio」から発信する若者目線でみるニュースショーで、こちらも生配信を行う。いよいよ4月本格配信となるのでご期待いただきたい。続いてKDDI株式会社と昨年8月に提携したビデオパスにおける協業について報告する。共同制作の第1弾「AKBホラーナイト アドレナリンの夜」は地上波放送が終了したが、全42話および特別編と秋の連続ドラマの主演を選ぶ投票結果発表を配信中だ。この秋の連続ドラマの主演女優は、視聴者と審査員9人の投票結果、「オルゴール」というタイトルの島崎遥香さんが1位となり主演に決定した。共同制作の第2弾として4月20日(水)深夜1時41分から「AKBラブナイト 恋工場」がスタートする。秋元康さん原作「恋工場」をベースにオリジナルストーリーを新たに加えた一話完結方式のドラマだ。主演はAKB48グループメンバーから選ばれた40名で、映画、CM、ドラマなどで活躍する次世代を担う映像クリエーターたちの手で映像化される。このドラマも前作の「アドレナリンの夜」同様、2017年春にテレビ朝日で放送する連続ドラマの主演の座をかけて争う主演女優オーディションとなっており、全42話、こちらは地上波ドラマ20話にネットオリジナルドラマ20話に特別編と結果発表を放送直後より見放題独占見逃し配信する。続いてドラマの見放題独占見逃し配信について。1月クールドラマでは金曜ナイトドラマ「スミカスミレ 45歳若返った女」の全8話を配信した。最新話がすべて配信週の国内ドラマウィークリーランキングで1位を獲得するなど再生数を伸ばした。4月クールドラマも複数作品を実施予定だ。また4月22日深夜から金曜ナイトドラマ「民王」の高橋一生さん演じる秘書「貝原」を主人公にしたネットオリジナルドラマ「民王 番外編 秘書貝原と6人の怪しい客」を制作し、auビデオパスで配信する。引き続きコンテンツの充実を図り、ビデオパス会員増に向けた取組みを強化していきたいと考えている。
平城常務:出資映画の興行成績について報告する。現在3作品が公開中で、大ヒットで推移している。まず「映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生」は昨日までで動員が233万0002人、興行収入が26億6920万円。昨年公開された「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記」が歴代2位の39.3億円だったが、この歴代2位とほぼ同レベルで推移している。山田洋次監督の「家族はつらいよ」も好調に推移している。3月12日公開で現在動員が82万8117人、興行収入が9億3326万円。また先週土曜日に公開した「仮面ライダー1号」は現在のところ動員が14万4654人、1億7986万円で順調に推移している。
※報道ステーションの古舘キャスターが今月末で出演が終わる。改めて古舘キャスターへの労いの言葉を。また、報道ステーションという番組が放送文化に果たしてきた位置づけやどういう地平を切り拓いて来たのか、番組の意義も織り込みながら早河会長に聞きたい。
早河会長:15年ぐらい前に出演交渉した時は、彼はエンターテインメント系で生きていくとすでに決断していたので出演交渉は難航したが、最終的に要請を受けてもらった。報道の世界に飛び込んでくれて12年間3000回を超えて平均視聴率が13%ちょっと。テレビ朝日が2,3年前にトップを獲った時のプライムの視聴率は12%台なので、この13%というのが22時台に存在し続けたことは大きな貢献だった。まずその辺に大きく感謝している。報道の仕事の重さを日々感じながらキャスターとしての表現を全うしようと努力したというふうに私には見えたし、ある責任を果たそうという感じだったように思う。年末の記者会見でも言っていたが、しゃべりとかトークとか、「トーキングブルース」という舞台もあるが、そういう世界で私は比類ない才能を持っている人物だと思っていて、次の仕事でも活躍することを願っている。特に印象的だったのは凛とした画面での存在感。体型というか容姿というかほとんど変化が無くて、それ自体をコントロールすることもなかなか難しいと思うが、視聴者にどう見られているかということもものすごくこだわった努力も評価している。歴史的位置づけなんてことは無いが、私自身結果的にニュースステーションと報道ステーションで30年あまり夜10時のニュースに関わってきて、現在30年間経営上も編成上も非常に重要な戦略ゾーンだったわけで、何を変えたかといえばニュースを「官報型」というかNHKに代表されるような「一方通行型」というか「上意下達型」というかを、より視聴者目線や庶民目線を意識した分かりやすさに重点を置いて、その部分は支持されてきたと思っている。ニュース番組はそれぞれの局の編成方針制作方針を反映して同質一体化の方がむしろ不自然で、それぞれの局が個性的に出演者も中身も、その多様性が私は非常にいいことではないかと思っていて、そういう中の一例を作れたのかなという思いがある。夜10時のニュースで30年間視聴者とアドバタイザー含めて支持されてきたという面と、いろんな批判も浴び反発も呼び表現上のミスもあった面もあるので、この辺は率直に反省して真摯な努力を4月以降も継続していかなければいけないと思っている。
※経営コンサルタントのショーン・マクアードル・川上氏の経歴詐称が発覚して、報道ステーションのコメンテーターを降りた。あらためて受け止めと、この騒動を受けて他のコメンテーターや出演者の経歴について再確認したり、何等かの対応を取ったか。
吉田社長:基本的な事実としては昨年4月から経済な知見を有する方として、コメンテーターをお願いした。その際、経歴等については、本人サイドから聞いていたという状況だった。今回の事態を受けて、ご本人の方から出演を辞退したいということで、番組から降板したということ。当社としては、経歴などの疑わしき点を見抜けなかったことなどについては、謙虚に反省しないといけないと思っている。このようなことが再び起きないよう再発防止を考え、昨年7月に社内に作ったコメンテーター室の機能もあわせて、今後はこの部署が中心となり、コメンテーターに関して今回のようなことが起きないように、一層精査していくようにという指示を早速出した。事案があってしばらくしてから、ご本人から経歴等について「不適切なことがあった」という謝罪を受けた。一方で、視聴者の皆様から厳しいお叱りを受けている。いずれにしても、経歴に疑惑を持たれる人物をコメンテーターとして出演させていて、視聴者の信頼に大きく関係する事態なので、本当に申し訳なく思っている。
※古舘さんの降板と機を同じくする形で、NHKで国谷裕子さん、TBSで岸井成格さんが相次いで降板したことを受けて、「政権与党から報道に圧力があるのでは」という懸念の声が出ている。政権与党からの圧力、または忖度が本当になかったのか。
早河会長:他局のことについては知る由もないので、コメントしようがないということに尽きるが、「報道ステーション」の古舘キャスターについては年末の会見で経緯を申し上げていて、出演継続の要請をしたが、古舘さんサイドから「10年以上もやったので卒業させてほしい」とのことで、「もう少しいかがか」とやり取りして、お互いに納得して年末の記者会見になった。記者の皆さんにお知らせするのが適切なことだろうと思ったからやったのだが。従って、どこからの圧力というか、政権からの圧力とか、そういうことは全く関係ない番組と出演者、テレビ朝日との出演の終了ということに尽きる。
※政権与党にも歯切れの良い批判をされる古舘キャスターが降板される。これからも報道ステーション、報道番組が萎縮するようなことはないか。
早河会長:キャスターを代えたのではなくて、出演契約は双方で話し合うので、「このへんで」ということになったわけだ。我々としては22時のニュース番組は大事なので、次のキャスターを選んで番組は継続していくということ。萎縮してとか、圧力を受けて交代させたわけではないので、その点は誤解のないようにはっきり申し上げる。
※「TVer」のアプリが200万ダウンロードを達成し、始めてから半年になると思うが、手応えやビジネス展望、見えてきたものなどあれば。
角南常務:非常に順調に推移している。アドバタイザーにとっても価値ある広告枠を提供できるよう、5局で協力して話し合いながら展開していくというところ。反応だが、広告主からは「テレビ局のサービスなので、通常の動画サイトよりも広告出稿に信頼感や安心感を持てる」との声を頂いている。また動画本編内のCMも、完全再生率が80%以上と高い数字を記録している。こうしたデータをもとに、広告活動をより広げていきたいと考えている。
早河会長:「TVer」は半年のトライアルで始まった。ちょうど半年終わって、出口をどうするかという問題がある。今はスマホとかタブレット。それとサービスといっても(各局で)少し違う。テレビ朝日、日テレ、TBSと、フジテレビ、テレビ東京の映像の出し方、操作性が少し違う。これからキー局同士で話し合っていかないといけない。個々の営業活動については、明るい見通しとなっている。

以上

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