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社長定例会見

早河洋社長 記者会見(3月27日)要旨

2012年3月28日
※視聴率状況について
早河社長:年度平均視聴率は全日・ゴールデン・プライムともに3位。トップとの差は、これまでになく縮まっている。51週経過しているが、51週のうち24週でプライム2位以上、1位も4週あった。プライム2は7年連続の1位となる。全体として、日本テレビ、フジテレビを追撃可能な素地はできた。両局とも強いし、その差は小さくはないが新年度に入っても何とか食らいついてその差を縮めていきたい。堅調な視聴率のおかげで売り上げもスポットを中心に当社としては記録的なペースになっている。また、「相棒」は神戸尊役の及川光博さんに3年間演じていただき、その卒業効果もある結果だった。season11で新相棒を迎えることになるが期待を持てる終わり方だったと思う。「スーパーJチャンネル」だが、もともと夕方帯のニュースは私が編成時代の1997年に2時間化して、他局が追随してきたのだが、いずれにしても夕方ニュースでトップは開局以来初のことだ。また、「ロンドンハーツネットムービー」オリジナルムービーがテレ朝動画とYou Tubeで累計3000万回アクセスがあった。第2弾は広告をつけてビジネスの可能性を感じているところだ。
平城取締役:1月クールは、全日・ゴールデン・プライムと概ね3位という状況だが、昨年は、サッカーアジアカップ等もあったので、レギュラーベースで良い結果になっている。全日・ゴールデンは対前年比+0.2ポイント、+0.3ポイントという状況だ。年度視聴率は、現在ゴールデンが11.7%で3位となっている。このままゴールの見込みだ。ゴールデンは単独3位をキープすると、1969年以来42年ぶり、開局以来2回目の快挙だ。年度に関しては、昨年度「サッカーW杯日本×オランダ」(43.0%)があったので、レギュラーがベースアップして、前年と同等という事は底上げできているということだと思っている。年度平均視聴率のトップとの差は、全日は0.6ポイント差で過去最小を更新している。ゴールデンは1.0ポイント差で過去最小を更新している。下期平均視聴率では、全日・ゴールデン・プライムは、それぞれ+0.2、+0.5、+0.1と3区分はプラスに転じている。年間の2位以上の話が出たが、下期では25週中13週でプライム2位以上を獲得している。1月ドラマでは、「相棒season10」が素晴らしい結果で最終回を迎えたが、2クール18回平均が16.6%で1月クールに関しては大河ドラマも含めた1月スタートのドラマの中でトップ。次回のSeason11に期待が持てる。1月バラエティでは、「くりぃむクイズ ミラクル9」(水 20:00)が7回平均で11.8%と、バラエティのスタートとしては良いスタートが切れた。4月はドラマの通常改編だけでバラエティは一部リニューアルを除き基本的に今の番組の継続となっている。番組の底力がついてきている状況だ。4月に入って、スペシャルドラマ、バラエティ等があるが、基本はレギュラー拡大になる。4/7には、「SMAPがんばりますっ!!2012」というSMAP の皆さんが体を張って色々なものに挑戦する人気の高いバラエティを放送する。
神山専務:スポーツでは、サッカー男子U-23は3月14日にバーレーン戦に勝ち、ロンドン五輪への出場権を得た。日本のA代表だが、2014年のワールドカップブラジル大会のアジア最終予選がいよいよ今年の6月から来年6月に開催される。日本はBグループで同組にはオーストラリア、イラク、ヨルダン、オマーンがいる。8試合行い、上位2カ国がW杯出場となる。当社が地上波独占で放送する。今年の6月は3試合組まれている。6/3 (日)「サッカーW杯アジア地区最終予選 日本×オマーン」ホームで埼玉スタジアム。6/8 (金)「サッカーW杯アジア地区最終予選 日本×ヨルダン」もホームで埼玉スタジアム。6/12(火)「サッカーW杯アジア地区最終予選 オーストラリア×日本」はアウェーの試合だ。このように6月は怒涛の3連戦となる。先日の局長会で社長から3試合合計で最低でも視聴率100%と言われているので、これから全社的盛り上がりを図りたい。女子サッカーでは、4/5 (木)「キリンチャレンジカップ2012なでしこジャパン×ブラジル」を19時から放送する。フィギュアスケートでは、「世界フィギュアスケート国別対抗戦」が4/19(木)~22(日)に国立代々木競技場第一体育館で開催される。昨年震災の影響で延期になったため、今回は2009年に続き第2回の大会だ。2014年のソチ五輪でこの団体戦が正式種目に決定しているので注目の大会になるだろう。参加は6カ国。今週末の世界選手権を受けて最終的に決定する。現時点ではロシア、アメリカ、カナダ、日本はほぼ確定している。男女シングル、ペア、アイスダンス。各種目で得たポイントで順位を決定する。日本の出場選手はシングルで浅田真央選手、鈴木明子選手 村上佳菜子選手のうち2名、男子は高橋大輔選手、小塚崇彦選手、羽生結弦選手のうち2名が世界選手権後に決定する。
※営業状況について
早河社長:2月は、タイムが前年比102.3%、スポット107.6%、トータル105.0%だった。タイムは、地上波独占の「サッカー・ロンドン五輪アジア最終予選」の2試合のセールスがけん引した。スポットは、東京地区が前年水準を下回る中で、当社は対前年比107.6%と大幅に伸ばし、地区シェアは+1.8ポイントアップの22.9%となった。このシェアは、月間の新記録である。様々な要因があるが、当社のタイムテーブルがアドバタイザーから一定の評価を頂けている結果ととらえている。3月は、タイム:106%+α、スポット:110%+α、営業局トータル:109%+αで推移している。前年は震災により3日間CMを休止した。今年は、タイム・スポットともに、その反動増という要因が大きい。加えて、震災の影響で控えられていた広告費が例年以上の “期余り予算”となり、3月に集中して発注となったことが、売上を押し上げた。タイムは、ロンドン五輪出場がかかった「サッカー・ロンドン五輪アジア最終予選 vsバーレーン戦」、そして昨年は震災で中止となった「Tポイントレディースゴルフ」が増収につながった。スポットは、“期余り予算”を取り込めたこともあり、3月はテレビ朝日の月間最高売上記録を更新できる勢いだ。東京地区の伸びを上回り、3月も、通期でもシェアアップができそうとのことだ。今期は、大変良い流れでセールスが出来ており、上位局との差を縮めることができた。この勢いで、来期につなげたい。4月は、タイム103%±α、スポット119%+α、営業局トータル111%+αで推移している。4月改編のセールスは、「クイズプレゼンバラエティQさま!」「関ジャニの仕分け∞」「シルシルミシルさんデー」などの人気バラエティが引き続き好調。加えて、当社の看板番組である、「報道ステーション」も完売した。全般的に4月改編セールスは順調である。タイムは期首特番、そして前年中止となった「ヤマハレディースオープン・葛城」と「フィギュア国別対抗戦」のセールスがあって、増収を見込めそうだ。スポットも出足好調だ。前年4月は出稿のキャンセル・延期が相次いだが、今年はすでに前年実績を大幅に上回り、さらに好調だった2010年度実績も上回る勢いだ。
※放送外収入について。
神山専務:WEBモバイル関連で、テレ朝動画とYou Tubeで配信している「ロンドンハーツネットムービー」は累計で3000万回再生を突破した。第1弾の「アイドルトラップ」が2000万回、第2弾の「裏でこんなことやってます」が1000万回突破。ANNニュースの配信を2009年の9月からYou Tubeでしているが、今年2月で国内での再生回数が1億回を超えた。海外を含めた総再生回数は1億1700万回に達した。1割が海外からのアクセスとなっている。国際関連で当社とワーナー・ブラザース インターナショナル テレビジョン プロダクションとの間で番組フォーマットの共同開発で提携契約を結んだ。毎年1番組を選定し世界規模のフォーマット販売をすることにしているが、その第1弾として1993年から95年まで当社が放送した「さんまのナンでもダービー」の番組フォーマットをテレビ朝日、よしもとクリエイティブ エージェンシー、ワーナー・ブラザース社と共同で世界各国のテレビ局に売り込むことになった。セールスは4月1日からカンヌで開催されるMIPTVにおいて、本格的に開始していく。アメリカの4大ネットワークでのレギュラー番組化も目指していきたい。昨年の12月に「ゴーゴー祭 プレゼントキャンペーン」を開催したが、その第2弾ということで4月2日から5月6日にかけて「ゴーゴー祭 テレ朝動画キャンペーン」を開催する。地上波番組のスピンオフとか4月新番組のPR、人気ドラマのアーカイブを配信していく予定。
平城取締役:春休み公開中の映画「ドラえもん のび太と奇跡の島 アニマルアドベンチャー」が週末のランキングで4週連続トップという大ヒットの結果になっている。23日間の合計で182万人強。興行収入が20億5000万円位というレベル。前作比で149.7%、一昨年比で101.3%となっていて過去の最高記録を目指し頑張っている。先週公開の「僕達急行 A列車で行こう」は少額出資だが、森田芳光監督の遺作で、主演松山ケンイチさん、瑛太さん、鉄道オタクのコメディ。週末ランキング10位でまだまだこれからと思っている。
※3・11関連番組についての感想は
早河社長:テレビ朝日のものでは取材を積み重ねたものが結果的には良かった。発生からずっと、被災3県の、テレビ朝日の系列局が撮ってきた映像のその後みたいなものをやっていた。そういう手法はどこでもやるが、テレビ朝日の部分は丁寧に作ってあったかなという気がする。報道番組で5時間半とか6時間、11%をとるのはなかなか難しい。他局は一般番組を夜帯でやっていた。そういう面では高い評価を得たのではないか。現場としては大変やりがいがあったと聞いている。やっぱり、良い出来栄えでも5%・6%だと達成感もないので、質も量も獲得できたのではないかと思っている。1年たったが、私が発生直後から言っていることは、人類が初めて経験する大災害が3つ重なったわけで、たとえば原発は廃炉まで30年とか、町の再建、防災都市の完成、がれきの撤去、除染とか考えると、とても1年や2年で問題が解決するわけではなく、継続して報道すべきだ。できれば定点観測的なものにこだわったほうがよいというのはある。基本的に原発が停まれば今年の夏も節電のためのキャンペーンがあり、市民生活に大きな影響が出ることは間違いない。それが恒常的になって、つつましやかな暮らしというか、たとえば煌々と輝くネオンサインは落とすとか。テレビ朝日も暗い中で仕事をした。そういうことが継続的に起こりうる道を選ぶのか、一定程度、電力とか、産業経済の維持、今の暮らしの維持のために原発を最低限稼働させるのかという、単にエネルギー問題でけではない、文明論的な部分があると思う。そういう深いテーマであるということを番組で丁寧に問題提起していくことがこの大震災の報道には欠かせないと思う。表面的な被災状況を伝えるというレベルではないと思っている。

                                    以上

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