HOME > 会社情報 > 社長定例会見

社長定例会見

早河洋社長 定例記者会見(3月30日)の要旨

2010年3月31日
※2009年度の視聴率について
早河社長
:全日7.7%・3位、ゴールデン11.0%・民放3位、プライム11.7%・3位、プライム2は8.8%で1位だった。全日の3位は3年連続、ゴールデンの民放3位は2年連続、プライムの3位以上は5年連続、プライム2は、5年連続の1位。8.8%は、1997年の設定以来最高だった。前年同期比では、深夜帯のプライム2が+0.2ポイントだが、それ以外の3区分はマイナスでゴールデンとプライムともに−0.4ポイント。日本テレビは+0.1〜0.2ポイント、フジテレビはゴールデンが+0.3ポイント、その他はマイナス基調。当社が一番下げ幅が少ない。大幅な制作費削減があっても、現場が頑張って凌いでくれた。
※今後の編成について
上松取締役
:4月編成は始まったばかりだが、月曜19時に力を入れてネオバラから上げた昨夜の月曜19時「もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!」初回3時間スペシャルは13.9%というスタートを切った。TBSもバラエティーになり、日本テレビも変わった。CXの「ネプリーグ」は14.0%ということで、0.1ポイントの差だったので大変健闘した。今週はスペシャル週なのでネオバラの番組がスペシャルでずっと続く。また、昨日から報道ベルト系のMCが一部変わった。「スーパーJチャンネル」は渡辺宜嗣アナ、上山千穂アナで、初回7.6%と同時間帯横並びトップ。朝の「やじうまプラス」は堂真理子アナになったが、昨日から始まったのでもう少し様子を見たい。今回の改編は、ゴールデンのバラエティーでは「お試しかっ!」、水曜の「学べるニュース」に大変注目している。ドラマは前クールでは苦戦したが、今クールは頑張りたい。スペシャルドラマでは、「必殺仕事人2010」(仮)を紹介したい。藤田まことさんの急逝により一時期制作がストップしたが、藤田まことさんへの追悼の気持ちを込めて制作したいということになり、また藤田さんの事務所サイドからも快諾を得て制作に入った。東山紀之さん、松岡昌宏さん、田中聖さんの主演だ。また、北川悦吏子さん脚本の「お母さんの最後の一日」も制作に入っている。こちらも期待している。
※スポーツについて
神山常務
:今年度の巨人戦の対応についてだが、ABCが対応する4試合を含めて、9試合の権利を獲得している。これは昨年度と同じである。その中で、現状、5試合について放送対応が決まっている。4/7(水)TG戦・ナイター(ABC)、5/2(日)TG戦・ナイター(ABC)、5/18(火)FG戦・ナイター、5/30(日)LG戦・ナイター、6/13(日)HG戦・デーゲーム。残りは今後の状況を見て対応を決めていきたい。
※営業状況について
早河社長
:2月は、タイムが前年比で約94%、スポットが約107%、トータルでは100%弱で確定した。タイムは市況が好転した結果、1月から若干カロリーアップした。しかし、前年と比べると90%レベルである。3月はタイムが約80%、スポットが約107%、トータルでは93%半ばで推移。タイムは昨年、「WBC」と「サッカーワールドカップ最終予選」があり、その目減り分が大きいため、当初から前年比80%前後と見込んでいた。スポットは2月と同様、年度末出稿が積み上がってきた。この数字で終了する見込みである。4月はこれからだが、タイムが93%半ば、スポットが約61%、トータルでは76%で推移している。まだ完全に売り切っておらず、空き枠を若干抱えている状況である。当社の場合、プライム2のゾーンのネオバラエティーや金曜ナイトドラマのセールスを一部分ネットCMにして、それが増収要素となっている。4月のスポットは現状では61%だが、やわらかいところまでを含めると100を超えて、103%台も見えている。
※来年度の制作費について
早河社長
:今年度は大幅に削減したが、それ以上は下げない。現場の局長たちにヒアリングをして、「ここは上げないといけない」というものもあり、タイムテーブル上の新番組等の対応もある。制作費は微増という状況になるだろう。
※放送外収入について
早河社長
:映画では、「ドラえもん」は30周年で30作品目だった。今までのところ、20億円を超える興行収入で、最終的には30億円台が望めるかもしれない。公開して1週目、2週目、3週目と3週連続でランキングトップである。春休みに入ったので、良い成績で仕上がるのではないか。3月20日の時点でシリーズ通算の累計入場人員が9000万人を超えた。これは日本のアニメ映画のシリーズではトップ。次は観客動員1億人を目指していきたい。
コンテンツビジネスで特筆すべきなのは、木曜日23時台に放送している「アメトーーク!」のDVDで、昨年3月に第1弾を発売して、3回発売しているが、累計出荷数が100万枚を突破した。これは当社のバラエティーのDVD展開では最高記録である。ドラマ「相棒」(セット販売のみで累計27万2000セット)や「トリック」は群を抜いているが、それに次ぐ売り上げになっている。番組そのものが同業者から大変評価されていて、一般の人がバラエティーのDVDを買って家で見るというのは想像しにくいのだが、大変なブームになっている。
※「自殺報道」をめぐる総務省の内容照会について
早河社長
:問い合わせはあったが、検討しているうちに総務省が質問を撤回したので回答していない。大臣が発信したメッセージを地上放送課が各局に照会したのだと思うが、少し安易というかイージーではないか。介入と取られかねないことなので問題ではないかと思うし、そういう意味では遺憾に思う、ということに尽きる。こういうことが簡単に行われるようなことは好ましくないと私は考えている。問い合わせみたいな感覚で実施したのかもしれないが、非常にデリケートな問題であることを当局は認識していただきたい。
※テレビ東京の認定放送持ち株会社移行決定とテレビ朝日の方針について
早河社長
:よそ様のことをあまり論評するのはどうかと思うが、テレビ東京は、おそらく経営の効率化、経営基盤の強化、新規事業への展開というようなことで総合メディアグループとしていろいろ結束して激変のテレビ界に対応していくという考えだろう。印象を言えば、グループ会社の持ち株会社化というような感じで、先行したTBSやフジテレビと同じ図式である。認定放送持ち株会社制度というのは経営環境の厳しいローカル局の経営を強化、救済するという狙いから総務省が制度化に踏み切ったわけだから、本来は、ローカル局同士あるいはキー局とローカル局などの組み合わせというのがポイントだったと思う。(テレビ東京の場合は)どちらかというと先行型で本来型のものではない、と受け止めている。ローカル局の救済ということで言えば、放送法が通ればマス排は緩和されるし、「ハード・ソフト分離」という案もそのまま通れば理論的には1局2波ということにもなる。いろいろな救済支援の方法が出揃ったという感じである。当方の系列は、債務超過間近という危機にあるような局はない。赤字が出ている局はかなりあるが。したがって、そういう面での緊急の認定放送持ち株会社というのは当面はないだろう。新しい経営の1つの手法として、これがどういうメリットやデメリットがあるのか、いろいろな角度から検討は続けていくつもりだが、現時点では近々に導入するということはない。

PAGE TOP