#068    2004年2月7日放送
BS朝日: 2月13日(金)よる10時〜放送
    2月14日(土)あさ9時〜放送
国  名:タイ
タイで日本米を作っている日本人
〜経済的に困難な民族への活動〜

tv asahi
平岩さん一家プロフィール
平岩 逸雄(59歳)
    加代子(52歳)
    アヤ(7歳)(リス族の子供)
放 送 内 容
今回の地球家族は、タイはチェンライで日本の米を作っている平岩逸雄さんとその家族。
タイ北部の町チェンライは、ラオス、ミャンマーとの国境に接する、かつてタイ王国と呼ばれた13世紀には首都だった町。現在も伝統文化が色濃く残っています。象の頭に例えられるタイの国土ですが、その象の頭のてっぺんあたりにあるのがチェンライなのです。



タイの主食は、日本と同じくお米です。平岩さんはチェンライの豊かな土地にタイ米ではなく、日本米を現地の人々と共に育てています。平岩さんは今から7年前の1997年にタイに移住しました。日本にいるときから何度もタイを訪れていた平岩さんは、定年後はチェンライで暮らすと決めていたのです。農家出身の平岩さんは日本の米作りの技術を現地の人に伝えようと精米工場を設立しました。しかし、最初は現地の人々の仕事に対する意識が日本のそれとは違い、大変苦労しました。粘り強く社員と向き合った結果、仕事に対する意識が変わっていったのです。



社員が仕事を覚え、仕事に責任を持つようになったお陰で、平岩さんは工場の見回りと現場のチェックなど管理業務に集中できるようになりました。平岩さんの工場で精米されたお米は、バンコクやチェンマイで日本料理店や現地日本人向けに販売されています。



奥様の加代子さんとは24年前に結婚しました。そして、2年前にリス族という山岳民族の子供アヤちゃんを里親として迎え入れました。アヤちゃんは現在7歳になる女の子です。リス族の「リス」とは高貴な人と言う意味で色鮮やかな民族衣装で知られています。しかし、リス族には学校に行きたくても行けない子供たちがたくさんいます。貧しさと山奥に住んでいるという地理的な問題が理由です。平岩さんは日本にいるときからタイの貧しい子供たちのために活動していました。そしてタイへ移住してからは、実際にアヤちゃんを預かって育てることにしたのです。



はじめはリス族の言葉しかわからなかったアヤちゃんのために加代子さんはつきっきりでタイ語を教えました。そして、お料理など、アヤちゃんが興味を示すことは手伝わせながら教えています。
そんなある日、アヤちゃんの月に一度の里帰りの日がやってきました。平岩さんは月に一度はアヤちゃんとともにリス族の村へお土産を持って訪れるのです。



今回は豚肉やナンプラーなどの食材と、子供たちのためにたくさんのクッキーをお土産に持って行きました。大好きなお菓子が食べられることもあって、子供たちは平岩さんたちの到着をいつも楽しみにしています。
アヤちゃんのお母さんが料理を作り、平岩さん夫婦も一緒に食卓を囲みます。アヤちゃんのお母さんは平岩さん夫婦に感謝の気持ちを伝えました。
タイが大好きで、現地の人々と共に歩んでいくことを選んだ平岩夫妻。タイの人々の幸せとアヤちゃんの健やかな成長を願いながら、タイで暮らしていくのでしょう。

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