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船戸さん一家プロフィール |
センドラ船戸 彰子 (あやこ)(34歳)
ホセ センドラ船戸(50歳)
ニナ センドラ船戸(5歳)
アレックス センドラ船戸(2歳)
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放 送 内 容 |
今回の地球家族は、スペインはバレンシアでスペインタイルの作家として活躍するセンドラ・船戸彰子さんとその家族。マドリッド、バルセロナに次ぐ、スペイン第三の都市、バレンシア。その郊外に広がる別荘地トレンテに、彰子さんの工房兼自宅はあります。スペインタイルは7世紀に移住してきたイスラム教徒が持ち込んだものが始まりですが、バレンシア地方でその繊細な陶芸の技法とスペインの鮮やかな色彩が融合し、独特のタイル文化が生まれたのです。
彰子さんは、高校時代から陶芸に興味を持ち始め、大学時代にスペイン美術史を学んだことがきっかけでスペインタイルに憧れるようになり、10年前にバレンシアにやってきました。才能はすぐに開花され、有名なコンクールで大賞を受賞し、順調に作家生活をスタートしました。彰子さんの作品は地元の人々からも深く親しまれており、新しい作品が出来上がるのを心待ちにしているファンもたくさんいます。
ご主人のホセさんと出会ったのは、彰子さんがバレンシアにやってきてすぐのことでした。ホームステイ先の家族とホセさんが知り合いだったのです。元々日本が好きだったホセさんは彰子さんの東洋的で落ち着いた雰囲気に惹かれ、間もなく二人は結婚したのです。
日曜日、親戚を招き、月一回のパエリアパーティーが始まりました。バレンシアで生まれたスペインの伝統料理パエリアの語源は「彼女のために」。日曜日に農家のご主人が奥さんのために作ったのが始まりだそうです。その語源の通り、今日もご主人のホセさんが腕を振るいます。中庭に設置されたパエリア用の釜もホセさんの手作りです。パエリア作りは今も基本的に男性の仕事で、みんなそれぞれ自慢の味を持っています。ホセさんは仕上げにローズマリーを使います。美味しいパエリアを囲み、センドラ一家の幸せなひとときが過ぎていきます。
スペインタイルは、素焼きの板に白いうわ薬をかけ、その上に色をつけたもの。うわ薬が乾くのを待ってから色を少しずつのせていくという細かい作業で作られます。タイル12枚組の作品を完成させるには、最低でも一週間はかかるのです。彰子さんの作品の特徴はやわらかで大胆な独特の筆づかいで、他の作家とは全く違う独特のタッチで絵が描かれています。しかし、彰子さんはさらに上を目指していました。自分が理想とする爽やかな新色をつくりだそうとしているのです。そのために新しいうわ薬を探していました。タイルに光沢を出すうわ薬は、見た目は同じ白い粉なのですが焼くとそれぞれ違った色が出るのです。
彰子さんが仕事をしている間は、ご主人のホセさんが自分から率先して子供たちの世話をします。ホセさんは自動車会社に勤務していますが、彰子さんへの協力はいとわないといいます。彰子さんの才能を認め、心から誇りに思っているのです。
鮮やかな虹の色を出したい・・・。彰子さんの研究は毎晩続きました。そして、ついに完成するときがやってきました。
そのタイルを彰子さんはホセさんにプレゼントしました。タイルの表には「虹が私たちの家の上で輝きますように」、そして裏面には、「愛するホセへ この何年も私を支えてくれたことに特別な感謝を捧げます。」とメッセージを書きました。ホセさんは心から喜び、彰子さんを抱きしめました。
ホセさんの笑顔と子供たちに囲まれて、彰子さんはこれからも人々の心に灯りをともすような暖かいタイルを作りつづけていくのでしょう。
彩子さんのタイルについての連絡先
※ 彩子さんのお姉さんが東京で開いている教室です
『スペインタイルアート工房』
TEL:03-3292-0581
http://homepage1.nifty.com/spaintile/
スタジオで食べた料理(パスタのパエリア)を提供してくれたお店
「メソン・マドリード」
住所:東京都中野区東中野1-22-18
TEL:03-5389-6002
http://www.arcos-jp.com/mm/ |
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