←バックナンバーINDEX
#043 2003年8月9日放送
国  名:フランス
フランスで日本の野菜作りに挑戦!
〜シェフも唸るこだわりの無農薬野菜〜


TV-Asahi
山下さん一家プロフィール
山下 朝史 (50歳)
    尚美 (37歳)
    瑛子 (2カ月)
放 送 内 容
今回の地球家族は、フランスはシャペで農業を営んでいる山下朝史さんとその家族。
フランスの首都パリを囲む半径約100Hの緑豊かな地方は、「イル・ド・フランス」と呼ばれる、かつては国王の領地だった場所で、有名なヴェルサイユ宮殿やフォンテーヌブロー城などの中世からのお城が数多く点在しています。そのイル・ド・フランスの中にシャペ村はあります。パリから西へ40kmの場所にある、人口1,000人余りの小さな農村なのです。





そんなのどかな田園風景が広がるシャペ村で、山下さんは、一千坪の土地を使って農業を営んでいます。山下さんは7年前から日本の野菜ばかりを40種類以上育てています。しかもすべて無農薬の有機野菜。農業大国のフランスは農薬使用量も世界第2位で、農薬による環境汚染も問題になっています。フランス野菜の味にも不満がありました。フランスの野菜は日本の野菜に比べると味が淡白なものが多く、山下さんにとっては物足りなかったのです。そこで、安全で美味しい野菜がとにかく食べたい、家族に食べさせたい、という思いから、野菜作りを始めたのです。



山下さんがフランスに渡ったのは今から26年前の1977年。美術史の勉強をするためでした。その後、フランス人女性と二度の結婚と離婚を経験した後、現在の奥さん、尚美さんと出会ったのです。尚美さんはフランスにはバレエの勉強できていました。1995年に出会った二人は、無農薬の有機農法を独学で勉強し、農業を始めたのです。フランスの気候に合ったハウスの作り方を教わるなど、わからないことは現地の人の協力してもらい、現在ではパリの有名レストランのシェフも絶賛する日本野菜を作ることができるようになりました。



出来上がった野菜はお客さんに宅配しています。週に一度パリにでかけて、各家庭やレストランに収穫したばかりの野菜を届けるのです。自分の作った野菜を気に入ってくれた人だけに売っているのです。
農業は、天候に左右される仕事。シャペ村のあたりは冬の寒さが厳しく、一年の半分しか野菜を作ることができません。農閑期が半年もあるのです。そこで、冬の農閑期には山下家では納豆を作っています。フランスに住む日本人に大人気なのだそうです。




山下さん夫婦は、さらなる目標に向かって動き始めました。それは、自宅にレストランを開くということ。大切に育てた野菜を自分たちの目の前で「おいしい」といってもらいたいと思ったのです。
一週間後のオープンに向け、山下さんが目玉商品にしようと考えたのは、枝豆。枝豆、つまり大豆はヨーロッパの土地に合わないので、ほとんど生産されません。山下さんは土地の改良を重ね、枝豆の栽培に成功したのです。




オープンを明日に控え、山下家は準備に追われていました。前の奥さんとの間にもうけた二人の娘たちも駆けつけ、レストランの看板を作ってくれました。
レストランオープンの日、続々と人がやってきました。料理は、大根と手羽のワフウニ、かぶとレタスのサラダ、地鶏のささみ寿司、地鶏の出し巻き卵、茹でたとうもろこし、そして、本日の目玉、枝豆。
お客さんたちは美味しいと大絶賛。山下さんの顔にも快心の笑みが広がっていました。
山下さん夫婦の挑戦はまだ始まったばかりです。


【 山下農園・レストラン】 
HPアドレス http://a.yamashita.free.fr

TV-Asahi