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#040 2003年7月12日放送
国  名:イタリア
イタリアで出張料理人として活躍する日本人
~いつか自分の店をもつために~


TV-Asahi
福田さん一家プロフィール
福田利幸(37歳)
  喜代子(39歳)
  美月(8歳)
放 送 内 容
今回の地球家族は、イタリアはファエンツァで出張料理人として活躍している福田利幸さんとその家族。
イタリア北部に位置するファエンツァは、美しい田園が広がる太陽と大地の恵み豊かな町。チーズや生ハムなどを農家で作っている、食材に恵まれた美食の町です。




福田さんはこのファエンツァで出張料理人として働いています。出張料理人とは、パーティーやイベントなどで依頼があった場所に出向いて料理を作る料理人のことを言います。与えられたスタッフを使い、限られた予算の中でお客さんの満足の行く料理を作るという、まさに自分の腕一本が勝負の仕事なのです。福田さんの夢は将来自分の店を持つこと。そのためには自分の味を世の中に認めてもらわなければなりません。そこで、現在は出張料理人として頑張っているのです。




福田さんと奥様の喜代子さんの出会いは11年前の1992年。まだ二人が日本にいた頃でした。利幸さんの一目惚れで、猛アタックの末、結婚に至りました。長女美月ちゃんも授かり、その美月ちゃんが2歳になったときにイタリアに料理の修業をするために家族でやってきたのです。現実は大変厳しく、最初に勤めた店は半年でクビになりました。しかし、次に勤めたレストランが福田さんの運命を変えました。
イタリアのグルメランキングで常にベスト10に入る人気のお店だったのです。




若い料理人が世界各国からやってくるそのお店で、福田さんは修業を重ねました。しかし、何を作っても「日本料理」と言われてしまいます。福田さんは悔しさを胸に一から勉強しなおすことを決心しました。そこで始めたのが、スタッフのまかない料理を基礎から学ぶこと。来る日も来る日もまかない料理を作った結果、その努力が認められ、副料理長に抜擢されました。しかし、「自分の店を持つ」というさらなる夢に向かって。出張料理人として独立したのです。





ある日、福田さんに結婚パーティーの料理の依頼がやってきました。参加者は200人という大きな注文ですが、予算はなんと30万円!一人前を1000円程度で作らなければならないというかなり厳しい条件です。
しかし福田さんはこの話を引き受けることにしました。予算は少なくても福田さんにはアイディアがあるからです。しかもそこが腕の見せ所。こういう仕事で一つ一つ結果を出していき、多くのお客さんに料理人として認められていくことが、将来の夢につながるからなのです。
結婚式の前日、新婦とお母さんが料理の最終確認にやってきました。早速料理を試食してもらいます。評価は上々で、二人とも満足の様子。しかし、突然、ゴージャスでエレガントな料理を作って欲しいというさらなる難題が降りかかってきました。しかし、引き受けたからにはやり遂げなければなりません。結婚式は明日に迫っています。福田さんはどんな方法でイタリア人を驚かせるのでしょう・・・。





結婚式当日、パーティもたけなわの頃、そのメイン料理は出されました。
サーモンのピンク、ジャガイモの黄色、ルッコラの緑色・・・目にも鮮やかな料理にお客さんたちもびっくり。どこのテーブルも初めて見るサーモンの話題で持ちきりです。もちろん味の方も美味しいという賛美の声があちこちであがっています。
実をいうと、福田さんの本日のもうけはほとんどゼロでした。しかし、福田さんは充実感でいっぱいでした。
これからも暖かい家族に支えられて、福田さんは料理人として人々に認められていくのでしょう。
お店のオープンは、もう間もなくです。





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