←バックナンバーINDEX
#006 2002年11月9日放送
国  名:フランス
フランス唯一のうどん店にかける夢
〜お互いを支え合う暖かい家族愛〜

TV-Asahi
野本さん一家プロフィール
野本将文(44)
  ますみ(33)
  麗(6)
  花音(5)
  菫(2)
放 送 内 容
今回の地球家族は、フランスで唯一のうどん屋を営む野本将文さん一家。
パリのオペラ座の近くに開店した「国虎屋」は今年で10年目を迎えます。開店当初はお客さんのほとんどが観光でパリに来た日本人でしたが、今では大半が地元フランスの人々だそうです。
ここまでの道のりは決して平坦なものではありませんでしたが、野本さんの「大好きなパリで日本のうどんの味を広めたい!」という熱意と、野菜や肉類以外の食材はすべて日本から取寄せるという味へのこだわりが実を結び、今では連日盛況の人気店となりました。

野本さんの実家は高知県安芸市のうどん屋「国虎屋」。
野本さんは、地元高知でフランス料理のシェフとして修業していましたが、20歳の時フランスにやってきました。パリで修業を積む内にパリに魅せられ、日本の味を広めるべく、野本さん34歳の時にうどん屋「国虎屋」をオープンしたのです。
妻のますみさんとは、高知で修業していた頃に知り合いました。当時ますみさんは高校生。パリでうどん屋をオープンすることを決意した野本さんは、ますみさんにプロポーズしましたが、言葉も文化も違う海外での生活に加え、事業を起こすという冒険への不安から、一度は断られてしまいました。しかし、野本さんの「僕といれば大丈夫」という誠実な思いに、ますみさんは結婚を決意し、9年前に高知で式を挙げ、フランスにやってきたのでした。

最初は不安でいっぱいだったますみさんも、今では3人の子供を育て家事をこなすベテランお母さんとなりました。国虎屋を陰で支え、家族の生活をしっかり切り盛りしています。
さて、国虎屋は2週間後に開店10周年を迎えます。野本さんは、その記念日に新しいメニューを発表しようと考えていました。日本の味で、かつフランスの人々に受け入れてもらえる新しい味・・。
閉店後、夜遅くまで試作品をつくる毎日が続きます。
一方ますみさんは、毎晩遅く疲れて帰ってくる野本さんを元気付けるため、三人の娘たちと、野本さんにプレゼントをあげる計画を立てました。アンティークが大好きな野本さんのために、娘たちと一緒にアンティークの蚤の市へ。たくさんのものの中から選んだのは、絵のフレーム。お父さんは喜んでくれるかな・・・。
その日も遅くまで試作品を作っていた野本さんが帰宅すると、いつもは寝ている子供たちが起きていました。突然子供たちから渡されたプレゼント。
野本さんは満面の笑みをたたえ、子供たちを抱きしめました。

そして、10周年記念の日。
新しいメニューは、ゆずを使ったうどん。ゆずを使うというアイディアは、実はますみさんが思いついたもの。野本さんはそのアイディアを受け入れ、最高の形にするべく努力を重ね、新メニューが完成したのです。

果たして、お客さんの評判も上々。
新メニューは成功です。
この日国虎屋は11年目を迎えました。
これからも道は平坦ではないかもしれません。しかし、野本さんは、家族の暖かい愛情と笑顔に支えられて、パリでおいしいうどんを作りつづけて行くでしょう。

TV-Asahi