南米エクアドルから、さらに1000キロほど離れた太平洋上に浮かぶ島、ガラパゴス諸島を取材しました。

ガラパゴスは、ダーウインがこの島での研究をもとに、「種の起源」を発表したことでも知られる「進化論」の聖地。一度も大陸と地続きになったことのない絶海の孤島のため、ここに住む生物は独自の進化を遂げた貴重な固有種なんです。

日本から2日間かけてたどり着いたガラパゴスでは、イグアナやゾウガメ、アシカたちが悠然と生活していました。どの生物もまったく人間を恐れず、鼻先まで顔を近づけても逃げません。人間を同じ陸上に
生活する平和的な生物だと思っているみたいです。「生物に絶対触れてはいけない」というルールを、人間がきちんと守り続けていた成果なんでしょうね。

でも、近年激増した人口流入がガラパゴスに及ぼす影響はかなり
深刻です。過去には、人間が持ち込んだ家畜が、ゾウガメの卵を食べてしまったり、エサを食い尽くしてしまい、ゾウガメが絶滅の危機に瀕したこともありました。観光地化も、生ゴミ処理など新しい問題を引き起こしています。

そして今、さらに驚くべきことがガラパゴスに起きているのです。それは、地球温暖化にともなう異常気象によって引き起こされた、ある「進化」です。今回、私たちは、異常気象がガラパゴス諸島に与えた変化の結果、新しく誕生した「ハイブリッド・イグアナ」なるものに遭遇することができました。

環境に応じて、独自の進化を遂げてきたガラパゴスの生物たちに、今起きている変化。この「ハイブリッド・イグアナ」の誕生が、私たちに伝えようとしていること何なのでしょうか。

1月4日は、新年を迎えたガラパゴスから、生中継でレポートします。ぜひ、ご覧ください。

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