幸福な鉄道人・南田裕介の旅鉄番組



南田裕介、現在の鉄オタ界隈において少なからぬリスペクトを集める鉄道番組の隠れエースであります。
ご存知の方も多いと思いますが、南田さんは大手芸能事務所ホリプロのマネージャー。
一会社員でありながら鉄道タレントとしても活躍する南田さんは、「タモリ倶楽部」の名企画「タモリ電車クラブ」の会員番号No.0004。
これはすごいです。
その道への知識&愛情、そしてトーク手腕が問われる鉄っちゃん番組の最高峰「タモリ電車クラブ」のナンバー4ですよ。
彼の上には、会員番号No.0001のタモリさん、名優で鉄ちゃんの原田芳雄さん、元カシオペアのキーボーディスト向谷実さんという、神クラスのお三方しかいないんです。
その南田さんがメインで鉄道番組で旅鉄をする。
このすごさを例えるならば、アントニオ猪木さんの弟子・藤波辰爾さんが卍固めを直伝してくれる、または北島三郎さんの「祭り」を山本譲二さんが熱唱してくれる、くらいのインパクトでしょう。

そんな芸能界鉄道オタクの使徒である南田さんが、2007年から2012年まで出演し、いまだ根強い人気を誇る「拝啓!鉄道人」を今回ご紹介します。
実は以前、取材先で南田さんにお会いしたことがあります。
その時はタレントさんのマネージャーということで現場にいらしたのですが、「あ!鉄道の南田さんだ!」と思い話しかけたところ、ものすごーく普通でした。
鉄道番組で見せる「これが国鉄色だよ!」や「キハ!キハ!キハ!(注:内燃機関を搭載【キ】した普通車【ハ】)」といった奇声を発することもなく(当たり前か)、フツーにマネージャー業務を遂行しておられました。
しかし、その後改めて「拝啓!鉄道人」を見ましたところ、私はそのテンションの違いに根深いなにかを感じたのであります(嘘)。 きっと鉄道が好きで好きで仕方がないんでしょうね、そんな鉄道愛の波動しか感じない南田さんの「拝啓!鉄道人」。

5月の再放送枠は、「九州縦横無尽」ということで、九州の50を超す鉄道車両の形式を3泊4日ですべて見るつもりで、女優の森田涼花さんと一緒に旅をします。
バス旅とは違い、分刻みで次々と車両を乗り換える完璧なスケジューリング。おそらく乗り継ぎ予定も南田さんが自分で立てたのでしょうか。
旅がダレる瞬間は一切なく、現場で即興乗り換えも加えつつスリリングな旅鉄が展開していきます。

随所にはさむ「エンジン直上」とか「非冷房」、など小粋なコメントも鉄道ファンの心にはきっと警笛のように響くことでしょう。
鉄道人のほうに振り切った南田さんの人格が表出している「拝啓!鉄道人」、ぜひ一度ご堪能ください。

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