[2018年08月19日]
第48話「ラブ&ピースの世界へ」

 一海(武田航平)が消滅し、失意、怒りに震え、悲しみに沈む戦兎(犬飼貴丈)たち。そんな彼らの前に笑いを浮かべて現れた石動(前川泰之)に擬態したエボルトは、最後のロストボトルを奪うためエボルブラックホールに変身。戦兎、龍我(赤楚衛二)、そして傷だらけの幻徳(水上剣星)もライダーに変身。エボルへ向かって突進する!

 苦戦を強いられるビルドたちだったが、そんな中ハザードトリガーを手にしたクローズマグマは戦兎の言葉を思い出す。新世界を創るには黒いパンドラパネルとロストボトル10本をエボルトから奪い、白いパネルを合体させる。それを出来るのはエボルトの遺伝子を持つ龍我しかいない、と。

 負けるわけにはいかない!クローズマグマはハザードトリガーをベルトに挿入すると、全力でエボルに強烈な一撃を叩き込む。しかし、一瞬ひるんだもののエボルはさらに強烈な一撃で反撃。続いてローグが立ち向かうが、エボルの攻撃を浴び、身体から粒子を放出し始めてしまう。その姿はまるでグリスのようで…。

 ビルドジーニアスを超高速の動きで圧倒したエボルは、ビルドジーニアスが落とした2本のロストボトルを拾い黒いパンドラパネルに挿入。エボルトリガーを発動させ、パネルを体内に埋め込むとエボルト怪人態に変身。さらにブラックホールを形成し月を吸収、月のエネルギーを取り込みパワーアップしてしまう。

 エボルト怪人態はビルド、クローズに強烈な一撃を与え変身を解除、巨大なブラックホールを形成し、ついに地球を吸収しようとする。あたりは暗闇に包まれ、エボルト怪人態はエボルト(究極態)に進化。深い傷を負った戦兎と龍我は動くこともできず、地球が飲み込まれていくところを見届けるしかない…。

 ベルナージュの力に頼ろうとした美空(高田夏帆)だったが、エボルト(究極態)はその美空めがけて波動を発射。間一髪のところでローグが盾となり美空を守る。戦う力など残されていないはずのローグだったが、一海の言葉を思い出し気力だけでエボルト(究極態)に向かっていく。
「最期に力を貸してくれ…」

 闘いの前夜、一海は幻徳に、この国が生まれ変わったら政治家になれ、今のお前なら親父さんの跡を立派に継げるはずだ、と言葉をかけられていた。赤羽(栄信)の命を奪ったことさえ許すと言った一海。
「この国の未来は…俺が守る!」

 ローグはエボルト(究極態)の攻撃を受けながらも懸命にエボルドライバーを攻撃。市民の仮面ライダーを応援する声に後押しされ、ついに最後の力を振り絞りライダーキックをエボルトリガーに向かって放つ。しかし、エボルト(究極態)も強烈な一撃でローグを粉砕。ついには変身を解除した幻徳は、後を戦兎に託し消滅していく。
「親父…少しは近づけたかな…」

 なおも聞こえてくる市民の声に戦兎と龍我は再び立ち上がった。そしてビルドジーニアス、クローズマグマに変身する。その時、エボルト(究極態)の動きが止まった。ローグの執拗な攻撃によってエボルトリガーが破壊されていたのだった。

 ビルドジーニアスは動けないエボルト(究極態)に強烈な必殺技を放つと、その胸のあたりに黒いパンドラパネルが浮かび上がった。そこへクローズマグマが白いパネルを被せ、ビルドジーニアスがフルボトルバスターを一閃。白いパネルがエボルト(究極態)から分離され、ビルドはパネルをパンドラボックスに装着する。

 その瞬間、ジーニアスボトルからエネルギーが注入され、パンドラボックスから光が空へと放たれると、ブラックホールからもう一つの地球が姿を現した。その地球こそ、スカイウォールのない世界…。スカイウォールのない世界と現実を融合させれば、エボルトのいない新しい世界を創ることができる。そのためには光の隙間にエボルトを放り込み、そのパワーを活かさなければならない。

 が、その役割をクローズマグマが戦兎から強引に奪ってしまう。
「俺にもエボルトの遺伝子が宿っている。一緒に消えるのは俺の方が都合がいい」
 クローズマグマは戦兎に「ありがとうな」という言葉を残し、エボルト(究極態)ともみ合いながら閃光の裂け目を目指して空へと飛び去っていく。後には戦兎の悲痛な叫びが響くだけだった。

「万丈ォォォォッ!」

脚本:武藤将吾
監督:柴﨑﨑貴行
アクション監督:宮崎 剛(ジャパンアクションエンタープライズ)
特撮監督:佛田 洋(特撮研究所)