ストーリー

[2017年12月24日]
第16話「兵器のヒーロー」

 戦兎(犬飼貴丈)が、死んだはずの葛城(木山廉彬)!? 幻徳(水上剣星)の衝撃の告白を信じることができない戦兎と龍我(赤楚衛二)だが、幻徳は冷静になぜ葛城が戦兎となったのか、その真相を語り始める。すべてはブラッドスターク=マスターの石動(前川泰之)の仕業だった…。

 葛城が殺されたとされたあの日、スタークはファウストから足を洗うという葛城の意識を失わせ、新薬のアルバイトのためにやってきた佐藤太郎(犬飼貴丈=二役)の命を奪う。そしてスタークは葛城の顔を太郎に、太郎の顔を葛城に変えて、太郎の顔となった葛城を運び出すと“万丈龍我が人を殺した”と警察に通報。龍我に“葛城殺害”の罪を着せてしまう。

 スタークは太郎となった葛城の記憶をすべて抹消、人体実験を受けさせ、石動と戦兎が初めて出会った場所に運び…。そこから記憶を失った戦兎と石動の関係が始まった、というわけだった。非の打ち所のない幻徳の説明に、自らが葛城であることを受け入れるしかない戦兎。言葉もない戦兎と龍我だったが、すべての話を美空(高田夏帆)にも聞かれていた。

 やはり戦兎が“悪魔の科学者”葛城だった…。龍我は「お前が香澄を殺したんだ!」と戦兎を激しく責め、「俺と闘え」と挑発する。戦兎と対峙した龍我はクローズに変身、戦兎もビルドに変身する。クローズの攻撃を受け止めるビルド。その脳裏に自分が葛城だったことを裏付けるような過去の出来事が甦り、反撃することが出来ない。が、クローズの本気を出せ、という言葉にラビットタンクスパークリングにビルドアップ。クローズを倒し変身を解除させると、戦兎は自らの罪を認め去っていく。

 一人物思いに沈み込む戦兎の前に2体のスマッシュが現れた。しかも引き連れているガーディアンには北都のマークが。戦兎はビルドに変身、ガーディアンを撃退しスマッシュに立ち向かう。しかし、そのスマッシュを生み出したのも葛城、つまりは戦兎だ。そんな迷いで自分を見失ったビルドはスマッシュに圧倒され変身を解除してしまう。

「ナニやってんだ、あいつ…」
 見かねた龍我はクローズに変身。戦意を喪失した戦兎に代わってスマッシュに戦いを挑む。「俺がいなければ、誰も傷つかずにすんだ…」と迷いを口にする戦兎にクローズは戦いながら力強い言葉を投げ掛ける。
「誰かの力になりたくて闘ってきたんだろ。誰かを守るために立ち上がってきたんだろ。それができるのは、葛城巧でも佐藤太郎でもねえ。桐生戦兎だけだろうが!」

 クローズの言葉に目を覚ました戦兎は再びビルドに変身。改めて正義のヒーローとしてクローズとともにスマッシュに立ち向かい、最後は力を合わせてスマッシュを撃破する。

 いったい誰がスマッシュを生み出したのか。首をかしげる戦兎と龍我の前に現れた幻徳は「北都政府だよ」と告げる。首脳会談での幻徳の挑発的な言葉を受けて、北都は東都に宣戦布告。ついに戦争が始まる…。衝撃を受ける戦兎らの前で笑みを浮かべる幻徳。その一部始終をモニターで見ていた多治見喜子北都首相(魏涼子)の後ろにはスタークが…。

 そのころ、別の場所では謎の男たちが現れ、スマッシュに姿を変えていた一人が街を破壊。“カシラ”と呼ばれる男の登場を心待ちにしていた。
 そして、北都からは見たこともない謎の仮面ライダーが東都のガーディアンを倒し、ゆっくりと東都へと歩を進めていた。謎のライダー、そして男たちの正体は!?

脚本:武藤将吾
監督:山口恭平
アクション監督:宮崎 剛(ジャパンアクションエンタープライズ)
特撮監督:佛田 洋(特撮研究所)

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