[2017年10月15日]
第7話「悪魔のサイエンティスト」

 立弥(ピンボケたろう)の一言で、葛城(木山廉彬)殺害の容疑者となってしまった戦兎(犬飼貴丈)。自らの無実を証明したい龍我(赤楚衛二)は「お前がやったんだろう!」と戦兎を責め立てるが、戦兎にはまったく記憶がない。それなら…と石動(前川泰之)の助言に従い、2人は葛城について調査することに。

 幻徳(水上剣星)によると、葛城はネビュラガスによる人体実験を政府の許可なしに実行。幻徳らに拘束され、東都先端物質学研究所も解雇されたという。人体実験…。それで葛城は“悪魔の科学者”と呼ばれるようになったのか…。

 さらに葛城の研究データを調べた戦兎は、研究日誌の中のある一文から、葛城が人体実験に関係する研究データを母親に預けた可能性があることを発見する。葛城の母親に会えれば何かがわかるかもしれない。戦兎と龍我は、闇ブローカーに金を渡し、葛城の母親が住む北都へ潜入を試みる。

 が、そこへナイトローグとブラッドスタークがファウストのガーディアンを引き連れて現れた。実はナイトローグの正体は幻徳だったが、その事実を知る由もない戦兎はビルドに変身。北都行きを阻止しようとするナイトローグと戦い、圧倒されるものの、スタークの不可解なサポートもあり北都への潜入に成功する。

 スカイウォールの惨劇以降、社会全体が不安定となり、経済状態も悪化した北都。人々は貧しい生活をしいられていたが、その北都で葛城の母・京香(古村比呂)は、学校に通えない子供たちを集め、勉強を教えていた。

 息子の命を奪った龍我が突然、姿を現したことで表情を固くする京香。「今すぐここから消えて」と戦兎らを突き放すが、京香の教え子の一人がスタークによってアイススマッシュに変えられてしまった。

 怒りに震える戦兎はビルドに変身。ニンニンコミックの分身の術でアイススマッシュを倒すと、龍我がスマッシュの成分をボトルに吸収。元の少年の姿に戻す。スマッシュになったダメージに苦しむ少年をやさしく励ます龍我に、心動かされる京香。そして、ビルドも龍我がスタークから奪ったボトルを使い、ロケットパンダにビルドアップ。スタークを圧倒する。

 さらにパワーアップしたビルドに戦意を失ったスタークは、葛城こそがスマッシュの生みの親であり、ファウストの創始者であるという恐ろしい事実を明らかにする。葛城がファウストを創った…? 本当なのか!? がく然と消えていくスタークを見送る戦兎と龍我の背後で、京香もまた激しく動揺していた。
「巧が…」

脚本:武藤将吾
監督:中澤祥次郎
アクション監督:宮崎 剛(ジャパンアクションエンタープライズ)
特撮監督:佛田 洋(特撮研究所)