火野球九郎
火野球九郎 「アストロ球団」最後の超人。右手の甲にボール型のアザを持つ。元峠コンツェルンのエリート社員。チェックの三つ揃えスーツにネクタイスタイルで、ティアドロップ型サングラスも手伝い、ルックスはシュウロ似。ヘリコプターの操縦が達者だが、ビクトリー球団戦終盤、ヘリで球場近くまで急降下し、自分のアザを痛めるという不用意さもある。着陸後、アストロ球場へ駆けつけるも、球四郎と球八の白熱する対決シーンでまたも超人たちのアザに痛みを招いて水を注すという間の悪さ。アストロ入りするか、球四郎を助けるかを見極めようとのんびり談話しつつ球場入りすると、9人揃ったことに超人たちも球場の観客も読者も、もったいをつけられた分だけ大いにテンションを上げたが、「別に入団してくれってたのんじゃいねぇーっ!」「テメエにたよらなくてもな…やれるんでえーっ!!」という球七の極めてプリミティブな言葉に誰もがハッとさせられ、場は一転して大歓迎とは言いがたい微妙な空気に。試合終了後、敗北した球四郎の胸中を、さもわかった風な口調で分析してみせる展開では、徐々に「口だけかよ?」との印象を読者に強めた。 球四郎と共に巨人の陰謀会議に討ち入りし、球団関係者をぶん殴るシーンでは漢を見せたが、実際にプレイを見せることはないまま連載は終了。試合に参加したのは番外編のみなので、その能力は今もって未知数である。ただ、アストロ超人なのでナインと同い年だが、その年齢で「大企業のエリート社員だった過去」があるのは、ひとつの超人の証といえるのかもしれない。