知念
知念 米軍基地で死んだ母親の恨みを自分が編み出した独自の野球技で晴らすため、日本プロ野球界に殴り込むことを一心に夢見るという、他の登場人物と比較してかなり異なるモチベーションを掲げる沖縄の少年。平和台球場でアストロ球団とブラック球団の試合が白熱している頃、突如沖縄のシーンが描かれ、川上と無七志の対決シーンへの乱入という形で本格登場となった。ズタ袋にバット一本と言うバンカラな姿で十一球団のキャンプ場を回っては、どんな球も必ず打ち崩す「片手片足打法」という、なんとも奇妙な打法で各チームの選手すべてを恐怖のどん底に陥れた逸話の持ち主。その自信溢れる気迫から、当初はアストロ超人候補かとも思われた。そして、川上を相手に「おいが巨人軍にはいってもよかといっちょるんだ」「おかいどくじゃと思うがね。そこにいる王・長島のふたりぶんははたらくとじゃ!」と超強気な自分プレゼンテーションを行い(少年なのに!)、見事ジャイアンツに入団。以来、無七志と同球団内のライバル関係に。その後、自慢のプレイを試合で披露するシーンはほぼなかったが、アストロ球団とビクトリー球団の試合が殺人野球の様相を呈してきたのを見かね、客席からマウンドへ乱入。マウンドにバットとロープで即席リングを作り、殺し合いをしたいならこの中で気の済むまでやれと一喝。純粋に野球を愛する男としての熱い活躍を見せた。無七志と共に巨人を退団するまで、一貫した熱血少年であった。