無七志
無七志 ジャイアンツに過酷に使われ、用をなさなくなった時に、ボロクズのように捨てられた父や兄を持つ者達が、巨人軍への復讐を目的に結成した“ふくしゅう集団”こと「ブラック球団」の元投手。スローボールながら、ミートの瞬間バットに蛇のように渦を巻いて絡みつき、打者の頭を直撃する「殺人L字投法」なる必殺技の使い手で、王貞治もあやうく命を落とすところだったというその威力は、初代球二を死に至らしめたことからも明らか。だが「アストロ球団」には大量失点し、敗退。さらに、V9達成という野望のため無七志獲得を企み、赤バッドで一対一の勝負に挑んできた川上哲治にも敗北。川上は反則を犯していたにもかかわらず、あまりの悔しさのため、それを野次る者達に「ルールだの違反だのと、そんなものは最初から度外視しているんだ」という身も蓋もないセリフを叫び、巨人軍入団を決意する。その後は改心したかのように殺人野球はやめ、魔球を編み出すことに精進するも、「アストロ球団」の試合を観戦・分析する役回りに終わり、せっかくの技を実戦披露することないまま、巨人の黒い陰謀に気付き退団。ちなみに作画担当の中島徳博氏によれば、「アストロ球団」の続編「真・アストロ球団」を作るなら、無七志が物語により絡んでくる構想があったという。