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甲子園に来てからというもの毎日毎日、代々の先輩が言っていた言葉の意味を肌で感じるような光景を目の当たりにしています。 高校生たちの光り輝く笑顔、そして汗と涙―。 あんなにきれいなものは見たことがない!何かとても高価な宝石を触っているかのような気持ちになります。 毎試合、担当高校の生徒たちを取材してリポートするのがわたしたちの仕事です。一つ一つの試合ごとに忘れられないひとことや出会いがあるのですが、中でも今日は本当に印象に残る高校に出会いました。 |
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新人恒例サンサンリポートを担当する矢島アナ | ||||||
その高校の応援団は攻撃のときはもちろんのこと、守りのときもずっと応援を続けていました。 吹奏楽部の生徒にインタビューをしたところ、もしも自分たちのコンクールと野球の応援が重なったら迷わず応援にいくと話してくれました。 こんなふうに、みんなが自分のことよりも野球部を大切にしている…応援しているときのイキイキとした表情を見ていると本当にドキッとしました。 わたし、こんな一生懸命に誰かを支えてあげたいなと思ったことがあったかな? …自分に問い掛けてしまいました。 |
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いよいよサンサンリポートの本番が始まろうとした時、インタビューをさせてもらう予定だった応援団の生徒が急きょ応援を始めました。これでは話が聞けない…一瞬わたしたちも慌てましたが、スタッフの方とわたしが出した結論は、そのままの彼を伝えようということでした。 インタビューをして彼の熱い思いを引き出すより、彼のまっすぐできらきらした表情をカメラで追うほうがずっとその場の雰囲気が伝わる気がしたのです。わたしも事前に作っておいた原稿を読むことをやめ、汗を拭くことも忘れて太鼓を一心にたたき続ける彼を見たそのままの思いを話しました。 |
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結局その高校は負けてしまったのですが、彼らのまっすぐすぎるほどの熱心な応援にすっかり心打たれてしまい、試合後は泣きっぱなしでした。 きらきら輝く高校生の夏はまだ少し続きます。 いっせいに人が帰ってしまったあとアルプス席でしばしの間今日の試合の余韻に浸りたくて、目を閉じて応援団のみんなの顔を反すうしていました。 |
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<今回からこのコーナーは新人の矢島悠子、久保田直子、中村昭治が担当しています。> |
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