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甲子園研修の感想を、吉野アナウンサー、松尾アナウンサー、清水アナウンサー、の3人が書いてくれました。
それでは、早速どうぞ!
目から鱗!! 
吉野真治

去年の夏、甲子園球場でのアルプスリポートが私の初めての仕事。
眩しい太陽と、熱気に包まれたアルプススタンド。
ひたむきな高校球児と、大粒の汗を流しながら懸命に応援する高校生。
そこにある「熱気」を、「輝き」を、拙くも自分の言葉で伝えようと、もがいていた自分。
あれから7ヶ月。
甲子園球場は相変わらず、壮大で、美しかった。
「よし、俺もこの研修で、7ヶ月間の成長を甲子園に披露してやる。」
そんな大それたことを考えながら、甲子園に乗り込んで行きました。

研修では、甲子園球場バックネット裏最上段に陣取り、ラジオ実況とテレビ実況、それぞれしっかりと区別して取り組みました。
講師は、大阪・朝日放送の個性的なアナウンサー4人とテレビ朝日の森下桂吉アナ。
森下さんは、私が入社してからの研修幹事であり、野球実況の基礎を教えて頂いた人。
そういう意味でも、今回、新人研修と同じように、実況を森下さんに聞いてもらい、アドバイスを頂けたのはとても有り難かったです。
それに加え、大阪・朝日放送の超強力スポーツアナウンサーからアドバイスを頂けたのは本当に貴重な経験でした。
楠淳生アナ、松原宏樹アナ、中邨雄二アナ、加瀬征弘アナ、この4人のアナウンサーは本当に個性的で、野球に関する考え方だけに留まらず、普段の会話を聞いているだけで、「え、そこまでボケルか」といった具合に、フリートークの勉強にもなりました。

私は、研修での課題を、実況の基礎である細かい描写力はもちろんのこと、カウントごとの打者心理、投手心理、監督心理等の応用部分に置いて取り組みました。
講師の方々の話は、私の今までの「高校野球観」を大きく変える、まさに目から鱗の話しばかりでした。
「先を読んで実況する」私のこれからの課題がはっきりと見えました。
この研修で得たことを活かし、これからも野球実況道に精進していきます。
そして、いつかは、あの「甲子園球場」で高校野球を実況したいと思います。
もちろん、フリートークも頑張ります。

実況研修 
松尾由美子

夏以来、またここに戻ってこられるとは思っていなかった。
その喜びが半分、男性に混じって『実況』研修を受けることへの不安が半分。

系列のアナウンサーたちとスタンド後方に座る。後方から吹き抜ける風が肌寒い。
深呼吸をして、周囲を見渡す。
目の前には、広い芝のグラウンド、
左右には、それをすり鉢状に囲むように、急勾配のアルプススタンドがそびえ立つ。
そこに響きわたる応援の声の束と、
一球ごとに起こるスタンドの歓声とどよめき。
プレッシャーを強みに変えて、ひたむきに勝負に挑む高校球児たち。
高校野球の空気を、肌で、匂いで感じることができるのが、ここ、甲子園球場なのだ。

思わず立ち上がって手に力が入る。
興奮しすぎな自分にハッと気づいて、甲高い声にならないように抑える。
そんなことを繰り返しながら、
気持ちを込めて、声が枯れるまで実況練習しつづけた。
「打ちました!ピッチャー返しっ!セカンドの左、抜けた−!!センター前ヒット!」

実況の中身については、「女らしさがない」と言われ、
わたくしなりの視点を持たなくては、と、身にしみて感じたところである。
実況は即時描写。リポートをする上で有効な練習法だとも思う。

実況練習をとおして甲子園マジックにかかり、
来年の夏もここに帰ってくるぞと心に誓った4日間だった。

再会、そして飛躍へ 
清水俊輔

久しぶりの甲子園は、7ヶ月前とは違う冷たい風が吹いていました。
去年の夏、新人アナウンサーとしてスタンドリポートをした甲子園に、
今度は野球実況研修というかたちで再会しました。

3泊4日の研修は、非常に実のあるものでした。
講師であるABC・朝日放送のスポーツアナウンサーの皆さんは、
実況へのこだわりが半端じゃない。
今この場面では何を最優先に言うべきなのか、
たくさんの必要な情報を、どういう順番で言うべきなのか。
正直言って、私は今までそこまでは考えていませんでした。

思いつくまま言葉にしているだけの実況。
1年経って、言葉が出てくるようになってきて、そんな自分に酔っているだけの実況。
自分の力の無さを痛感しました。

この4日間は本当に貴重でした。
実況は私が一番やりたい仕事です。
実況は奥が深い。私は分かっていたつもりでしたが、分かっていませんでした。
その奥の深さを教えていただき、徹底的に鍛えてもらいました。
「あー、そうか。」「んー、なるほど!」
講師の方の一言一言に、こんな声を毎日上げていました。

最終日、甲子園をあとにする時の寂しさは、7ヶ月前と同じでした。
胸いっぱいの充実感も、7ヶ月前と同じでした。
違うのは、キリッと引き締まった気持ち。
夏は、リポートを終えてホッとして、その場に倒れたいぐらいでしたが、
今回は違います。
もっと練習しなければ、という思いと、もう2年目なんだ、という自覚。

ワタクシ、この研修をきっかけに、飛躍の2年目を目指します。

 
    
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