2/15 コラム/中山貴雄
 
 五輪切符の値段

「フィギュア・スケートの切符を、
2枚140万円で手に入れた人がいるそうですよ」

フィギュア会場近くの交差点で、20代の日本人女性が話しかけてきた。
オリンピックのチケット入手方法として、電話や店頭やインターネットで予約する方法。または、ネットオークションで競り落とす方法。さらに、ダフ屋から入手する方法と、いろいろあります。

ダフ屋でチケットを買うのが、最も法外な値段になると思っていました。ところが、事情はそうでもない。
140万円の値がついたのは、ネットオークション。特に、人気のフィギュアとアイスホッケー決勝戦で値がつり上がっています。

さて、ダフ屋です。話をした2人連れの日本人女性は、フィギュアを観戦に来たものの、チケットは持っていない。午後6時、競技が始まっても、彼女たちは落ち着いていました。逆に、売れ残りのチケットを握っていたダフ屋が、買ってもらおうと、代わる代わるにやって来る。ダフ屋の大きな声が響く中、375ドルのチケットが250ドルで交渉成立となった。

人気競技でもこの状態です。ダフ屋いわく「同時多発テロの影響で、キャンセルが相次いで、値崩れしている」ということです。しかし、250ドルでチケットを売ったダフ屋に「損したんじゃない?」と聞くと「オレは125ドルで買ったんだ」と笑って答えていた。一体、オリンピックのチケットの値段はどうなっているのでしょうか。

<この原稿はデイリースポーツにも掲載されています。>