このページについてのご感想  
トップ > 3羽のひよこ
 

 
〜Vol.4 ひよこ達の実況練習〜
 
Reported by 安西 陽太
 
 こんにちは!2年目、安西陽太です。
三羽のひよこ、4回目は、
神宮球場実況練習の巻。

今回、私、安西は、実況研修に同行しました。スポーツアナウンサーの基本である実況。
その道は果てしなく長く、
そして険しい道のりです。
その第一歩を新人たちが歩み始めました!
その練習風景をご覧ください。
     
   
 
 
 
新人三人、大きな声で実況。 清水が守備位置の選手の名前を見ながら実況。
 
基本は野球実況。ボールがどこに飛んだか、どんなあたりだったのか、
しっかりと自分の言葉で表さなきゃあ、なりません!
実況は、即時描写も兼ねています。
事故現場からの中継、火災現場からのリポートなど、即時描写はアナウンサーの仕事として必要不可欠なスキルです。そのスキルを磨く、最高の手段が実況練習です。
ボールの行方を追い、ピッチャーやランナーの表情を見つめ、観客席の声援を表現していきます。
プレーをしている選手だけでなく、球場の至るところに目を向けなければなりません。
  
スコアブックのつけ方を野球はじめての松尾に、
清水が教える。
  
思えば私も、去年、神宮球場で初めての実況練習に臨みました。どうしていいかわからず、
「バッターボックスに4番バッターが立っています・・・。投げました!」
講師の方に、「バッターが投げるのかよ!」とつっこまれたのを昨日のように思い出します。

清水、吉野、松尾の3人はこの実況研修をどのようにとらえているのでしょうか。

3人に思いを綴ってもらいました。

 
 
■清水
神宮通いが始まって、あっという間の1ヶ月。
牛丼・カルビ丼・カレーライス・ハヤシライス・・・、
昼食のローテーションも、すっかり出来上がりました。

野球が好きで、子供の頃から何十回と通った神宮球場。
見慣れているはずの神宮も、
バックネット裏の2階席から見るとちょっと新鮮です。
ただ野球を楽しむ場だったのが、今は貴重な鍛錬の場に。
実況がうまくいかないと、バックネットがとても高く感じられます。

この1ヶ月で自分がどれだけ前進したのか、それとも後退しているのか。
うまくいかない自分に苛立ち、時々うまくいって、ほくそ笑み。
我が青春の神宮デイズは、まだまだ続きます!
  
 
吉野
東京六大学野球。明治大学と法政大学の2回戦。
試合は9回、2点を追う明治大学最後の攻撃。
明治大学にとって、負ければ優勝が消える、絶対に落とせない試合。
突然の雷雨。観客はほとんど、雨宿りしている。

しかし、明治大学のベンチの上には、雨でびしょ濡れになりながらも、
最後まで応援を続ける、試合に出場できない明治大学野球部員の姿。
明治の絆の強さ、部員の素晴らしい人間性を感じました。
野球のルールも知らなかった自分にとって、実況練習は全てが新鮮でした。
講師の森下さんのアドバイスを受けて、毎日、家に帰ってから、
ラジオ実況やナイター中継を真剣に見て、野球のセオリーや醍醐味を学ぶ日々が続いています。

野球に真摯に取り組む選手達を見ると、
自分も発声・滑舌練習を頑張らなければと強くおもいます。
私の現在の課題は、明治大学(めいじだいがく)をしっかり鼻濁音を意識しながら正確に発音することです。

日々努力して、発声・滑舌の課題を一つずつクリアして、神宮球場で躍動する選手達を、自分の言葉で実況できるようになりたいと思っています。

 
 
■松尾
「毎日神宮球場に通っている」と言うと、
「へー、場内アナウンス?」とよく間違われます。
いいえ、私がやっているのは、
「ピッチャー、第一球を投げました、ストライク!」という、アレです。
『実況』なんです。

野球のルールさえあやふやな私が実況をすると、こうなります。
「ピッチャー投げました・・・あっ、打った!ショート・・・いや、セカンド?
あ〜〜〜!」
これまで野球に興味がなかった私。
プロ野球で知っていることといえば、
故郷の宮崎が、巨人軍にかつて高級和牛をプレゼントしていたことぐらいでした。

そんな私が、なんと最近野球を見ていて面白いと感じるようになったんです!
野球独特のリズムや、映像の裏に隠された選手の心理や緊張感。
野球の奥の深さを知れば知るほど。
興味ないって諦めなくて良かったー。
人生ますます楽しくなりました。

  
 
  
こうやって徐々にですが、新人たちの実況は日進月歩で上達しています。
滑舌や発音の仕方を実況でも学んでいくんですね。
少しずつ少しずつしゃべりのプロとして成長している彼らをこれからも暖かく、
そして厳しい目をもって見守っていてください!!
 
 
    
このページについてのご感想  
トップ > 3羽のひよこ