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10月8日 キンモクセイの一週間

キンモクセイの一週間


暑い夏が終わり、やっと来ました!
あの香り…。

今年は少しだけ例年より遅かったかしら?
そうです、先日キンモクセイを確認しました!!!



これはテレビ朝日の前にある毛利庭園


外に出ると、すーごいイイ香り♪
嬉しくって気持ちがほあほあします。

この時期は毎年、
空気を普段の二倍も三倍も吸い込みたいので
深呼吸の回数が増えます。

キンモクセイの香りって
不思議なくらい気持ちが穏やかになりますね。
大好きな花です。

毎年思うのですが
どうしてこの香りをどこかに閉じ込めて
貯金出来ないんでしょうか?

一週間持てば長いくらいの、短期間のお楽しみ。

旬という言葉がわからなくなるくらい
今はいつでも、どこでも
何でも食べることが出来る時代です。

一週間しか楽しめない、だなんて
実に贅沢な楽しみですよね。

街中を歩いていると、ふあーっと感じるこの香り。

どこだろう?と探していると
ちょっと離れたところに、
オレンジの小さな花が…。

キンモクセイは風の存在を
いつも強く感じさせてくれます。

メトロのホームや、地下のスタジオでも
ときどきふわりと香るのです。
外気って意外とここまでくるんだなぁなんて、思うのです。



これは赤坂で見たキンモクセイ


会社のそば、通勤のルート、家のそば
あらゆる場所で
キンモクセイの居場所をチェックしているので
最近はこの時期が来ても
すぐに香りの発生源を確認できるようになりました。

先日、料理研究家の土井先生にこんなことを教えていただきました。
京都の表現に「ほっこり」という言葉がありますが、
最近使い方を間違われている気がする、と京都の方々が仰ったそうです。

「ほっこり」というのはそもそも、
一生懸命働いている人が、ちょっとひと休み、という時に「ほっこり」するもので、
何も働いていない人がのんびりダラダラすることを指すのではないそうなんです。

キンモクセイの香りは
仕事の合間に「ほっこり」するには
ぴったりの癒し効果があるように思います。

ただ、
キンモクセイの一週間は
毎年よく雨が降ります。

毎年、花が落ちやしないか不安になるのです。
中学生のころ、窓際の席で
外の雨を見ながら、キンモクセイが気がかりで
ぼんやりしていた記憶があります。

深呼吸は今のうち。
散歩がますます楽しくなります。

それではキンモクセイさん、また来年会いましょう。

 
 
    
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