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身長
165cm
出身地
神奈川県川崎市
出身校
神奈川県立多摩高校→
中央大学文学部
入社年月日
2005年4月1日
星座
獅子座

2015/8/24 さよなら★北斗星

さよなら★北斗星

何年か前に一度乗ったことがあった寝台特急・北斗星。


ルームキー。お守りのようにポーチにいつも入れています。

最後にもう一度と思っておりましたが、なかなか部屋が取れず…。

つい先日、8月23日。
報道ステーションSUNDAYの取材で
札幌から上野に戻ってきた、
本当に最後の最後の勇姿を見届けさせてもらいました。

寝台特急、いわゆるブルートレインという乗り物は不思議なもので
乗ったことがない人も、若い世代の人も
なぜだか「なんか懐かしい」気持ちにさせてくれます。


これは入線した後の後ろ姿です。

少し褪せたような青い車体を見ると
カメラを構えずにはいられません。

これまで、その他のブルートレインの取材にも
何度か行かせてもらってきましたが、
自分でも乗ったことがある北斗星は
心の中でいつもスペシャルな存在でした。

札幌⇔上野。
飛行機で移動すれば1時間半くらいで行き来出来るところを
およそ16時間もかけて移動する北斗星。

便利さ、素早さを追求しがちなこのご時世に
どうしてこれほどまでに人気なのか?
それを肌で感じたくて乗ってみたのですが
移動が手段ではなく、
道中自体が、旅の大切な要素なのだという、
時間をかける贅沢さというものを感じました。

止まる駅ごとに笑顔があって
車窓ごとにドラマがある。

どんな列車でもそうなのでしょうけれど
なんだかノスタルジックになりがちな列車
それがブルートレインなのです。

これは少しばかり鉄分の多めの私がプライベートで買った
ブルートレインのヘッドマークを集めてデザインにしたてぬぐい。


取材の時はこれで汗をぬぐいました!

これを見ると、実に様々な種類のブルートレインが
存在していたことがわかります。

鉄道好きの方にこの手ぬぐいを見せたところ、
これを見ているだけで3時間くらい
熱いトークを繰り広げることが出来ると言っていました(笑)

その方が言うには、ブルートレインには
同じような顔をしていて、実はとても個性があると。
似ているようで違う。それがいいよねぇ、としみじみと
語ったその言葉に、いろいろ重ね合わせてしまいました。

最近ではラグジュアリーな列車が増えています。
乗ってみたいと思う気持ちは確かにありますが
でももう少しリーズナブルで
若い世代の人たちがより気軽に乗ることが出来るような
そんな寝台特急があればいいと思います。

時間をかける贅沢というのは、現代においては、
大人になってから味わって感じるものとは違って
若い時期に体験すると
大人のそれよりも意味があると思うからです。

旅って不思議と、
とりとめのない考え事をしながらぼんやりと窓の外を見る、とか
たまたま隣り合った人と、たわいのないおしゃべりをする、とか
そんな些細なことが、とても心に残るものじゃないですか。

ついつい近道を探してしまう世の中だからこそ
時間をかける贅沢という選択肢があってほしい…。
そんな風に思ったのでした。

夜の線路の上を、まるで流星のように駆けていく寝台特急 北斗星。
ありがとう、さようなら。

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