あなたの胸を焦がすその想い、真実の愛にしてみませんか?
今回私が紹介する映画「最後の恋のはじめかた」の主人公は「デート・ドクター」のヒッチ(ウィル・スミス)。
彼は過去の失恋経験を活かし「僕のような思いをして欲しくない」という思いでこの仕事を始めました。ですから彼は“真剣に相手のことを愛する人”だけ限定で恋のお手伝いをしてくれます。そんな彼独自の恋愛法則と「ここまでやるか!」という程の身辺調査のおかげでこれまで多くの男性が真実の愛をつかんできました。
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今回彼が依頼を受けたのは、小太りでいつもアタフタしてばかりの情けない会計士アルバート。アルバートの意中の人は高嶺の花、財団のセレブでした。一度は見込みが無いと思ったヒッチですがアルバートの真剣な思いに心を打たれ、依頼を受けることに…。一方、ヒッチ自身の前にも心をときめかせる女性が現れます。さて…彼の恋愛法則は2つの恋をどう導いてくれるのでしょうか?
タイトルを観たときはしっとりとした純愛ものかと思いましたが、実際は観ているこちらがスカッとするような痛快!ロマンティックコメディでした。
そして、この映画の特徴は(映画パンフレットにもありましたが)男性の視点から描かれていること。
男性の皆さんはメモをとってしまいたくなるほど、次々と恋愛成就のアイディアが登場します!ぜひ映画館の暗闇の中でもメモしてください!「上手なキスのコツは、90%相手に近づいて、そこで待つ。彼女が残り10%の距離を縮めるまで」と。
しかしヒッチの恋愛法則には「言い得て妙!」といったことばがたくさんあります。ここで話したくてしかたありませんが、皆さんにも観ていただきたいので我慢がまん…。
ちなみに…この映画はひとりで観ることをおすすめします。恋人の有無も男女も関係ありません。映画の感想をあれこれ口に出すのではなく、ひっそりと自分自身の恋愛法則に照らし合わせることで楽しめる映画だと思うからです。
見所はまだまだあります。
まずはファッション!
登場人物のファッションはそれぞれのキャラクターに合わせてあり、実にお洒落。ヒッチは今40代の男性に大流行のイタリア系。
女性はいわゆるセレブから知的なキャリアウーマンスタイルまで揃っていてファッション雑誌を見ているかのようです。
気に入ったコーディネートがきっと見つかるはず。
そしてもう一つの見所は舞台であるNYの街並み。
セントラルパークをはじめ、SOHOエリア、マディソンスクエアガーデン…。NYでないと意味がない、と言ってもいいくらい映画の盛り上がりを助ける欠かせない要素になっています。
特に素敵!と感じたのは、ヒッチが思いを寄せるサラを初めてデートに誘ったエリス島。ハドソン河をジェットスキーで渡り、ふたりはエリス島へと向かいます。わたし、あんなにアクティブな初デートは見たことないです!
恋とお洒落の参考書でありながら、NYのガイドブックでもあるこの映画。
素敵!
ところでそろそろ結末が気になると思いますが…恋愛成就のための要素は
「デートドクター」のヒッチもお手上げの、とてもシンプルなことでした。
答えは映画の中にたくさんあるので、きっと、人によってさまざま。
自分自身が必要としていることばが答えになるのではないでしょうか。
夏休みの夕暮れの切なさのような、誰かを恋焦がれる気持ち。
ヒッチに会えば、あの気持ちを取り戻したくなること請け合いです。
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『最後の恋のはじめかた』(原題『HITCH』)
監督:アンディ・テナント
脚本:ケヴィン・ビッシュ
出演:ウィル・スミス、エヴァ・メンデス、
ケヴィン・ジェームズ、アンバー・バレッタ 他
配給:ソニーピクチャーズ/アメリカ/2005/118分
※全国東宝洋画系で公開中 |
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