毎日台所に立つようになって、早や5年。
二人暮らしのときは、
自分が食べたいものや、相手が喜んでくれそうなものを作ったり。
一緒に食べる楽しさがあるから作っていたように思います。
でも今は、コドモ中心の食事。
1歳3ヶ月の娘は、離乳食の最終段階である「完了食」を食べています。
(離乳食にも段階があり、初期から始まり、中期・後期・完了期と続きます)
緑黄色野菜を多く。
朝に卵を使ったから夜には豆腐でたんぱく質を。
ちゅるちゅる(とした麺類)が好きだから、今日はくずきりを使ってみよう。
しっかり栄養が取れますように。いっぱい食べてくれますように。
おまじないをかけるようにして、作っています。
それでも残されてしまったり、
不味そうにべぇぇと出されたり、
ポイポイ投げられちゃったり、悲しくなることは多々あります。
それでも、しっかり食べてくれますように、と念じるような気持ちで
毎日、台所に立っています。
「食べさせるのが、母親の仕事」
料理研究家のウー・ウェンさんの言葉です。
育ち盛りの子供にとって、食べたものがそのまま血となり肉となる。
子供の体そのものを造っていくのだから、何を食べさせるかが本当に大事なこと、
とウーさんはおっしゃいます。
毎日台所に立ち、子供のために料理を作るようになって、
ようやくその言葉が分かるようになってきました。
おかずのクッキングで2ヶ月に一度、ウーさんに中国家庭料理を習っています。 |
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「調味料はできるだけシンプルに」
「旬の食材は力があるから、素材の味を活かしてあげればいい」
ウーさんの料理は分かりやすくて、とにかく美味しい。
家族に食べさせてあげる料理が出発点というウーさん。
二人のお子さんを育てている「母親」ならではの、愛情に満ちた料理です。
料理の行程ひとつひとつに意味があり、毎回新しい発見があります。
例えば、ウーさんが“口をすっぱくして”というほど毎回おっしゃるのが、
調味料を順番に並べること。
炒め物のときには、手際のよさが味を決めます。
お醤油を入れて、後は何だっけ?とモタモタしていると
その間にどんどん火が入ってしまい、一番いいタイミングを逃してしまうのです。
だから、事前に調味料を“入れる順番に”並べておくのだそう。
何気なくやっている無駄を省いて、効率よく。(愛情は省かずに!)
意味のないことはやめる。
ウーさんにとっては当たり前のことを、
こうやって隣で教えていただいているだけで、
人生を学んでいるような、そんな気分になります。
収録現場は、ウーさんのにぎやかなお人柄のおかげで、和やかに進んでます。 |
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今回教えていただいたのは、「春雨サラダレタス包み」。 |
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黒酢のコクがきいて、野菜もたんぱく質(緑豆春雨)も美味しく手軽にとれる、
食欲の落ちるこの時期に、まさに体のことを考えた料理!
「ウー家の食卓」は7月24日(金曜日)11時〜11時25分 放送です!
作ってみたくなる、簡単料理です。美味しいのは間違いなし!!です。 |