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Vol.72  「城南島」  (2004/09/27)

頭のすぐ上を飛んでいく飛行機を 

彼女は見ている

僕は 傍に立っているだけなのだ



光る滑走路に馳せる彼女を 

僕は見ている

飛行機は 傍を通り過ぎるだけなのだ



病気の猫が さっきから足元で鳴いている



何も与えられない

何も言うことは出来ない



彼女はまた 飛行機を見送る

それなら僕は 見守ることにする
   
 
 
    
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