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日本語ファンの皆様、お待たせいたしました。
大好評の日本語どらのアナ。今回は四字熟語その二です。
担当は宮嶋泰子アナウンサーです。アテネ五輪情報を交えながらの四字熟語教室です。

- 四字熟語 その二 -
 

皆さんは「他人事」をなんと読みますか?
「たにんごと」と読む人がずいぶんと多くなってきました。
民放他局のベテラン元アナウンサーにも「たにんごと」と言う人が出てきていて、ちょっとびっくりしているほどです。本来は「ひとごと」が正しいのですが、ドラマの中でも最近は「たにんごと」と言う言葉が氾濫しています。きっと将来だれも「ひとごと」と言う言葉を使わなくなってしまうのかもしれませんね。

言葉は時代と共に変わっていくということが、この歳になると痛いようにわかってきます。
その分、若い時には感じなかった言葉を大切にする気持ちも強くなってくるように思います。言葉もはかないものだと思うと、いとおしさも増すのです。できる限り守ってあげたい、アナウンサーにとって「言葉守り」は大切な仕事なのかもしれないとつくづく思う今日この頃です。

さて、本題です。

スポーツでよく使う四字熟語をあげてみましょう。
「起死回生の一点」と言えば、絶体絶命かと思った場面で「生き返る」一点が入ること。
アテネ五輪ではアナウンサーがこう絶叫するシーンが日本チームにたくさんあるといいですね。

「臥薪嘗胆で4年間を送り、オリンピックを迎える。」と言えば、 雪辱を果たそうと苦労する日々を送ること。(薪の上に寝起て3年、苦い胆をなめること20年のたとえから)
この意気込みでオリンピックに臨む選手は結構多いのですよ。なんと言っても4年に一度のチャンス。それも若い体力のあるときだけ挑戦することができるんですものね。シドニーでもう少しのところで金メダルを逃した女子ソフトボール選手たちの心境かもしれませんね。

「勝利を手にし、長い間チームを指導してきたコーチは感慨無量の面持ちだった。」といえば、コーチが感慨が計り知れないほどある様子だったこと。
アテネ五輪で、こんな心境になってくれる選手やコーチが多いと素敵ですね。

「アテネではいろいろなトラブルがあり、JOCのスタッフは東奔西走だった。」と言えば、あちこち忙しく駆け回る様子をあらわすこと。
まあ、現実にはこうならないことを祈るばかりですね。アテネでは今やたらと停電が起こっているそうですが、市民はまた始まったと言う感じでのんびりしているそうです。それにしても1月のアテネでレスリングの試合中に停電になってしまった選手たちは大変だったそうです。ボードの掲示は白紙に戻ってしまうし、どんな形で組んでいたかも良く分からなくなってしまうし、停電が復旧するまで体が冷えないようにずっとアップをしつづけるなど、ちょっと体験できない経験をしたようです。

さあ、それではここからが、恒例、テストです。
今回のチャレンジャーはスポーツ番組を担当している大木優紀アナウンサーです。

大木優紀アナの意気込みやいかに?

 
 

「‘日本語どらのアナ’の餌食になって下さい」……は、はは、はい。いや、本当に食われる直前のシマウマの気持ちです。これほど恐ろしいことはありません。頭の後ろから背中の方まで冷たいおかしな汗をかいています…。

     
さあ、それでは、次の四字熟語の読み方と、意味を書いてみましょう。
 次の四字熟語の読み方と、意味を書いてみましょう。
【1】 アテネには物見遊山に行くわけではない。
【2】 最後に大切になるのは不撓不屈の精神だ。
【3】 連日の過密スケジュールで疲労困憊の選手たち。
【4】 勝てる試合を落として、切歯扼腕するスタッフたち。
【5】 信賞必罰が功をそうし、五輪を前にチーム力がアップした。
【6】 絶対にメダルと取ると断言し、自縄自縛に陥った。
【7】 緒戦をものにし、欣喜雀躍する選手たち。
【8】 こうなったら、一蓮托生だ。
【9】 見てごらん、あの余裕綽々の様子。
【10】 マラソンレース37キロあたりが胸突八丁
【11】 コーチに求められるのは深慮遠謀だ。
 
 
 大木アナの答え
【1】 アテネには物見遊山に行くわけではない。
「ものみゆさん」‘遊びや見物にいく’のではない。という意味ですよね。アナウンサーが使えば、‘アテネで、きちんと取材や実況などの仕事をしてきます’というニュアンスが含まれるのかな…。
【2】 最後に大切になるのは不撓不屈の精神だ。
「ふとうふくつ」‘最後まで諦めない根性’を持つことだと思います。
【3】 連日の過密スケジュールで疲労困憊の選手たち。
「ひろうこんぱい」要するに‘疲れてクタクタ’という意味ですよね。
【4】 勝てる試合を落として、切歯扼腕するスタッフたち。
「せっしたくわん」!?読み方自信ないです…。‘とても口惜しがること’という意味は何となく分かるのですが…。
【5】 信賞必罰が功をそうし、五輪を前にチーム力がアップした。
「しんしょうひつばつ」‘良ければご褒美・ダメならお仕置きをきっちりすること’
【6】 絶対にメダルと取ると断言し、自縄自縛に陥った。
「じじょうじばく」‘自分で自分を縛ってしまうこと’この場合は、「絶対にメダル」という自分の言葉が、自分自身のプレッシャーになってしまっている状態でしょうか。
【7】 緒戦をものにし、欣喜雀躍する選手たち。
はぁー、読み方は分からないです。‘大喜びすること’だと思うのですが。
【8】 こうなったら、一蓮托生だ。
「いちれんたくしょう」‘運命共同体’ということですよね。選手とコーチの関係とか。
【9】 見てごらん、あの余裕綽々の様子。
「よゆうしゃくしゃく」‘かなり余裕あり’という意味です。
【10】 マラソンレース37キロあたりが胸突八丁。
あぁ、何て読むんだ…?「むねつきはっちょう」!?‘胸が突かれるように苦しいところ’?勝負所という意味も含まれるのかな。
【11】 コーチに求められるのは深慮遠謀だ。
普通に「しんりょえんぼう」でいいのでしょうか。‘深い配慮と分析’という感じ。‘選手の状態をよく考え、相手の出方なども研究する’コーチの役割を表しているのだと思いますが
 
お疲れ様でした!大木さん。3つ間違いがありましたが、まずまずの出来ということでしょうか。
出来なかったものはちゃんとチェックしてくださいね!
それでは正解をお伝えしましょう。
 
正解はこちら

皆さんはどのくらいできましたか?
また一緒に勉強していきましょう!
    
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