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言葉の現場検証
 
  reported by 田原浩史

アスクの校長になって、早くも半年以上が過ぎました。
この半年はこれまでの人生で一番忙しく、激しい期間でした。
今回は「アスク」という現場から言葉について報告します。

まず、先日アスクHPの「校長から」というコラムに書いたものを紹介します。


みなさんこの字、なんて読みますか?
「顔春」
答え・・・「がんばる」です。
自分の力を充分に出そうとするとき、力んではダメです。
リラックスして落ち着いてこそ、のびのびと自分らしく力を発揮できるのです。
普段、がんばるを漢字で書くと「頑張る」ですよね。
よく字を見てください。
「頑」・・・かたくな、かたいじ、融通が利かないという言う意味です。
「張る」は・・・肩肘張る、突っ張る、緊張・・・という言葉に使いますね。
体に力をいれて歯を食いしばって「ガンバル!」って感じがしませんか?

顔春(がんばる)・・・心に春が来た!というイメージを持ってください。
きっと穏やかな表情になるにちがいありません。


 

むだな力みもなくなるはずです。
ぽかぽかとした春の陽だまりの中で、ひなたぼっこしているような気持ちで試験に臨みましょう。自分らしさをのびのびと表現できるでしょう。
同じガンバルのなら、「頑張る」ではなく「顔春」でいきましょう!
2010年9月18日 テレビ朝日アスク 校長 田原浩史


これは、知人に教えてもらったものです。生徒達にもぜひ知って欲しいと思い、HPに掲載しました。すると予想以上に反響が大きく驚いています。

生徒の中には「自分にとって魔法の言葉になった」という人もいます。
面接のときに緊張感から解放され、のびのびと自分を表現できたというのです。

また、最終面接の前にノートに書いた「顔春!」を見直して、とても素直な気持ちになれ、最高の結果が出せたと報告してくれた生徒もいました。
最初のうちは「お世辞に言ってくれているだろうと」思っていましたが、大勢の生徒が
声をかけてくれるため「これは本当だ!」と「顔春」の効果を実感しました。

ことばには力があると思います。
この「顔春」には実力を素直に出せる力が宿っていると思わずにはいられません。
リラックスしてこそ、本領発揮となるのです。

同じ言葉でも、イメージの持ち方ひとつで言葉の力の効果が変わる。
「顔春」が、そんなことを教えてくたようです。
どんな「がんばる」でもかまいません。自分の力を発揮するためには、力んで歯を食いしばった「ガンバル」ではなく、リラックスしてのびのびといきましょう!

顔春(顔に春がきた心持になると)
        
顔晴(晴れやかな表情になり、のびのび自分を表現できる) 
       
願晴(願いがかなう)

こんな「がんばる」の連鎖が生まれるといいですね。

さて、生徒のために、もうひとふんばり「がんばろう!」

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