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言葉の現場検証
  reported by 田原浩史

先日、ニュースでアクセントの間違いをしてしまいました。
「資本の注入を行い」という原稿を読むときに「しほん」と発音しました。
正しくは「しほん」です。
「しほん」だと思い込んでいたため、間違っていることにすら、気がつきませんでした。
部室に戻ったら部長から指摘されました。

部長・・・「資本」は「しほん」で「しほん」じゃないよ。
田原・・・「しほん」はケーキかと思ってました。
部長・・・「違うよ。しかもそれはシフォンだし」


やってもうたぁ!

ということで、分っているつもりでも、アクセントはきちんと調べないといけないと、反省しました。

アクセントが違うと全く別の意味になってしまうことがあります。
ニュースの内容が全く違ってしまったり、信憑性を損なう恐れがあります。
前後の文脈から大きな誤解につながることは、まず、ないと思いますが・・・。
しかし、アナウンサーは正しいアクセントで発音しなくてはなりません。
そこで、アクセントが違うと、意味も違うという言葉をピックアップしました。


アナウンサーのバイブル「アクセント辞典」

たくさんありますが、代表的なものを挙げます。まず、外来語では、
@クラブ と クラブ  前者はお酒を飲むお店。
または、同好の士の集まり。
後者は、昔で言うディスコ。
Aパンツ と パンツ  前者は下着。
後者はいわゆるズボンやスラックス。

漢語では
Bせんこう と せんこう 閃光と線香。

和語でも
Cあし と あし    足と葦
 あさ と あさ    麻と朝    などなど。たくさんあります。

もし、忠臣蔵でアクセントが違ったら・・・!
「殿、でんちゅうでござる!」
Cデンチュウ なら 殿中 広辞苑に「御殿の中」という意味で出ています。
忠臣蔵の名場面の台詞でも有名すね。
ところが、

 デンチュウ だと 電柱
「松の廊下に電信柱が!それはそれで一大事!お殿様に知らせなくては・・・」
とコントになってしまいますね。

アクセントが違うと、意味が全く違う言葉になってしまうことがあります。
あらためて、きちんと調べて、正しいアクセントでの発音を心がけなくてはいけないと思います。


きちんと調べます・・・!
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