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矢島・マダム・デュ・バリー・悠子

おお、寒い!
これではタイプを打つ指先も凍え死んでしまうことよ!
って…あらぁ、皆さま、ごきげんいかが?いらしてたなら、仰ってくだされば…。
つい最近、仕事で「姫」になったこともある矢島・マダム・デュ・バリー・悠子(日本名 矢島悠子)でございますわ。

真っ白のレースやピンクのフリルやリボン。
膨らんだ袖やスカートの裾を揺らして、自由奔放にそして情熱的に生きる女性たちの姿。

映画でも話題になった「マリー・アントワネット」の世界。
紳士の皆さまにはなかなかわかっていただけないかもしれませんけど、
淑女の皆様なら、一度は、あのフランスの宮廷美に憧れたことがおありなんじゃなくて?

今日はあたくし、貴婦人のお姉さまたちに、皆さまをこの宮廷にお連れするよう申し付けられてますのよ。ご準備よろしくて?
あら、嫌だ、あたくしのスカートの裾は踏まないでくださいな。
さぁ、
へご案内いたしますわ。


1月24日から始まったはね、
フランス王妃
様の調度品など、
ルーヴル美術館が誇る所蔵品から18世紀後半のフランス宮廷美術の粋を紹介する展覧会なんですの。


マリー・アントワネットの旅行用携行品入れ

あたくしたちが生きた18世紀のフランス宮廷では、(自分たちで言うのもお恥ずかしいことでございますけど、)歴代で最も洗練された文化が花開きました。
(ええ、そんなに自慢しているわけじゃなくってよ、お気を悪くされたならごめんなさいね。)


ドミニク=フランソワ・ポワトロ作
「ダイヤモンドを象嵌した飾り武器模様の嗅ぎ煙草入れ」

ルイ15世の寵愛を受けたやルイ16世の妃 マリー・アントワネットら、美を愛する女性たちがサロンを彩り、ロココや新古典主義などの芸術様式が展開しました。宮廷の人々が特注した装身具や調度品には、高価な材料と高い技術が惜しみなく用いられ、フランスの美術工芸はここにひとつの頂点を極めたといわれていますの。


ですから!あたくし、皆様にお目にかけたくって!こうして日本にまでお持ちしたわけですの。
それでね、今回は、お姉さまたちと一緒に
の館内の音声ガイドを担当したんですのよ。
本当よ!あらまぁ嫌だ、信じてくださらないの?
じゃあ、ここであたくしのお姉さまたちをご紹介しますわ。
お姉さまぁー?いらっしゃるの?
お姉さまあ〜〜〜?

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みなさま、ごきげんよう。
で、ございます。
今回の録音は、大変 楽しゅうございましてよ。
なんと申しましても、
わたくしの本質を見抜いての配役でございましたから♪
日頃、アスクの鬼母なんて誤解をされおりますだけに
久しぶりに、優雅さと上品さを
発揮することができましてございますの。ほほ。

そうそう、声だけの仕事だというのに
メイクもマニキュアも完璧で行きましたわ。
だって、歴史に名を残す才色兼備のポンパドゥール夫人ですもの。
わたくしが説明申し上げる、ルーヴルの至宝の数々を
どうぞ ご堪能くださいませ。


でも、自分で聞いたら、きっとヒナゲシのように
顔をあかくしてしまいますわ・・・。


フランソワ・ブーシェ作「ポンパドゥール夫人の肖像」

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さぁ向こうにいらっしゃるのが、ルイ15世の王妃マリー・レクジンスカ様ですわ。
いいこと?レクジンスカ様の前ではブツブツと話さず、ハキハキとお話になるのよ。
さぁいきましょう。
ごきげん、うるわしう、
様!

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王妃になれるなどというのは、一生に一度のことでございますから、
それはそれはうれしゅうございました。
実は私、こうした「人物になりきって語る」お仕事が何より好きなのでございます。と申しますのも、今を去ること31年前、私、舞台女優になろうと本格的にレッスンを受けていたことがございましたの。おほほほほ、本当ですのよ。
今の私からは想像もできないとお笑いになるかもしれませんが、舞台の上で飛んだり跳ねたり、ミュージカルの主役までおおせつかったことがございましたの。あまりに脚が短くて、どうも舞台栄えはしなかったようでございますけれど……。


ともあれ今回のマリー・レクジンスカ役は、私に久々の快感を味あわせてくれたお仕事であったことだけは確かでございます。お聞きになる方にも楽しんでいただければ、それはもう、役者冥利につきますわぁ〜。
声だけならスタイルの悪さもわかりませんしねえ。うふふ。


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そして、マリー・アントワネット様もおいでですわ。
さぁこちらのドアからお入りになって!

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どうも、皆様ごきげんよう。
でございます。
え?アントワネットはこんなに声が低くない?
あら、アントワネットの声をお聞きになったことがおあり?
イメージで語ってはいけませんわ。
わたくしも聞いたことはございませんけど・・・。
まぁまぁまぁ。
わたくしの愛した作品の数々を、音声ガイドを注文の上堪能いただければ幸いですわ。


アドルフ=ウルリク・ヴェルトミュラー作
「狩猟服を着たマリー・アントワネット」

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そして最後にあたくし。
一体何者かとお思いの方々もいらっしゃるでしょうから少々お時間を頂いて…。

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改めまして皆さま、ごきげんよう。


あたくしが でございますわ。
あたくしルイ15世様の公妾ですの。
でね、最初、ビックリしたんですのよ。
役の設定のところに書いてあったデュ・バリー夫人は「20代。若くて生意気ではすっぱな感じ。でも愛嬌はある。」といったものでしたの。
デスクが冗談で「矢島に白羽の矢が立ったこの配役」とまで言ったこの配役とは???合っているのは20代ってところだけ?オホホ。と思ったこともありましたけど、オホホ、あたくし、一生懸命デュ・バリー夫人になったつもりです。
でも、お姉さま方の様子を聞いていると、まだまだあたくし力量が足らなくて、デュ・バリー夫人になりきれず、やじまるのままだったようにも思うんです。
もっともっと頑張らなくてはいけないわ、と改めてこの世界の難しさを痛感しましたわ。

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あら、いけない!
ひとり、大事な紳士を紹介することを忘れてましたわ。あたくしったら。
お入りになって!ミラボー侯爵!いらして〜?


ナレーターの野島ミラボー昭生さん

このお方、 の声を担当されました ですわ。音声ガイドでは全編を通して、お客様をサポートしてくださるので、どうぞお見知りおきくださいませ。
あたくし、ミラボー侯爵のそのうっとりするような声の響きに宮廷が見えましたわ。
皆さま方の耳元でも、ミラボー侯爵の囁きが聞こえるんですもの、音声ガイドは必見ならぬ必聴ですわ!!


アントワーヌ=セバスチアン・デュラン作「塩入れ」


「香水の泉」

あら、そろそろお時間ですわね。
宮廷の中は楽しんでいただけたかしら?
詳しいことをもう一度書きますわ。どうぞご覧になってね!

それでは皆さま、会場でお会いしましょう。ごきげんよう。

 
    
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