ことばのアレコレ

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  • MISAKI HAYASHI

2019/3/28宣言はしていません!

こんにちは、林美沙希です。

日本人が愛してやまない桜の季節がやってきましたね。
先日私もお花見をしてきました。
まだ咲き始めたばかりなので物足りなさもありましたが、
良い天気の中お散歩をして、桜を見るだけで幸せな気持ちになりました。

今日ここで触れたいのは“桜の開花”についてです。
標本木の数は全国に58本。
(北海道は広いので複数本、鹿児島県や沖縄県の離島にもあるそうです。)
気象庁の職員が確認をして、5~6輪咲いていたら“開花しました”となるわけですが、
実はこの時、“開花宣言”ではなく“開花発表”と言うのをご存じでしょうか?

気象庁の方によると、
数値に関しては出すことができますが、
生物などはあくまで自然のことで宣言できないので、
観測した結果、あくまでも発表という形をとっている、とのことでした。
自然のことに関しては、あまり断定的な言い方は出来ないということですね。
(ちなみに他のことでも気象庁が“宣言”しているものは一つもないそうです。)
ですので、私たちニュースを伝える側も
「桜の開花宣言が出ました。」ではなく、
「桜の開花が発表されました。」という言い方をしています。

広辞苑で調べてみると、
宣言…ひろくのべ言うこと。個人や団体・国家などが自己の主張や考えを外部に表明すること。
発表…世の中へおもてむきに知らせること。大勢の人々に示すこと。

たしかに、宣言には「自分の考え」という意味も含まれているようです。

ほんのちょっとした言い回しですが、そこには伝える側のこだわりがありました。

担当アナウンサー