那野県那野市の商店街で「美谷時計店」を切り盛りする若き店主。
幼稚園の頃に両親が事故で他界、時計店を営む祖父に引き取られて以来、時計修理に興味をもち、技術を学んできた。同時に「時間にまつわる仕事だから、時計店で働く者こそアリバイの問題を扱うにふさわしい」という信念で“アリバイ崩しの名人”として名をはせた祖父から仕込まれた実力者。「アリバイ崩しは人の恨みを買う危険があるので結婚して守ってくれる人ができるまでは禁止」という祖父の言いつけを守ってきたが、察時の入居を機に、１回5000円でアリバイ崩しの仕事も開始。「時を戻すことができました。アリバイは、崩れました」を決めゼリフに、難事件のアリバイをいとも簡単に崩してしまう。

那野県警 刑事部 捜査一課・管理官。
警察庁のキャリアでエリートコースを歩んでいたが、対立派閥の汚職を暴こうとして返り討ちに遭い降格、左遷されてきた。単身赴任で、時乃の家の離れに下宿中。キャリアらしく、現場経験が少ないにもかかわらずプライドが高いため、周りの警察官たちからウザがられている。自力で事件を解決しようと意気込むも結局時乃に“アリバイ崩し”を依頼してしまう。ただし、このことは他の刑事には絶対に内緒。

那野県警 刑事部 捜査一課・巡査部長。
おしゃれスーツで決めた“見た目だけは”クールな刑事。ノンキャリアだが、父親が地元選出の大物国会議員のため、同僚や上司から常に忖度されている。時乃に思いを寄せていて、やたら時計店に現れるが相手にされず、なんなら手のひらで転がされている。時計店に下宿中で、時乃とひとつ屋根の下で暮らす察時のことが気に食わず、何かと反発。鮮やかにアリバイを崩す察時の能力を疑っている。

那野県警 刑事部・巡査部長。雄馬の後輩刑事。察時の推理力に尊敬の眼差しを送っている。

那野県警 刑事部・巡査部長。下郷と同じく雄馬の後輩。メンバー最年少の若手刑事。

那野県警の事務員。来客対応や書類の整理など、事務仕事を担当。時乃とも親しい。

他界した時乃の祖父で、美谷時計店の前店主。事故で両親を亡くした時乃を引き取り、長らく二人で暮らしてきた。生前は《アリバイ崩しの名人》としてさまざまなアリバイ崩しを行っていた。また、幼い頃から、時乃に時計修理にまるわる技術とアリバイ崩しのノウハウをみっちり仕込んできた。

那野県警 刑事部 捜査一課・係長。
国会議員の父を持つ刑事・雄馬を「ジュニア」と呼び、彼の推理をベタ褒めするなど、自分の部下にも関わらず露骨なヨイショと過剰な忖度を続ける。過去に一度、時乃の祖父で“アリバイ崩しの名人”だった時生にアリバイ崩しを依頼したことがあるが、時乃がそれを引き継いだことには気付いていない。

国会議員で雄馬の父。「税金の無駄遣いをなくす」を公約に掲げ、“庶民派”として知られる政治家。移動はすべて路線バス。いずれは雄馬に地盤を譲り、後を継がせたいと思っている。時乃の祖父・時生とは囲碁仲間で、当時は負け知らずの腕前だった。

那野県警の本部長。
トップに君臨しているにも関わらず、先陣を切って雄馬をヨイショしている。時生から寄贈された県警内にある柱時計のメンテナンスだけでなく、時乃に腕時計の出張クリーニングを頼むほどの常連。

那野県警 組織犯罪対策課・刑事。
雄馬の幼なじみで親友。イカツイ服装と暴力団顔負けの迫力で威圧する“マル暴”刑事。しかし、雄馬の前では一転、一緒に学生時代のノリで盛り上がる。時乃に恋する雄馬を陰ながら応援している。

「東京第四病院」の医師。飲み友だちの朝倉正平が事件の容疑者になったことを案じている。

フレンチレストラン「シェ・フカミ」の元シェフ。半年前にレストランを辞め、金に困っていた。叔父の建設会社を手伝いながら推理小説家への転身を図っている。

「東京第四病院」で実習中の医学生。時乃の高校の先輩で“ポアロ先輩”と呼ばれている。どうやら時乃の初恋の相手らしい。

女優。２時間ドラマで知られる有名人。しかし実は、ギャンブルで作った多額の借金があるようで…。

地元で有名なフットサルチーム「那野レドメインズ」の選手。元Jリーガーで、伝説的ゴールキーパーとして人気を博していたが、現在は蒔絵同様ギャンブルで作った借金の返済に追われている。

「フザイ建設」社長で資産家。自宅で何者かに刺殺される。

人気番組『県警密着24時』のプロデューサー。那野県警捜査一課に密着し、犯人逮捕の決定的瞬間を捉えようと意気込んでいる。